洋画家 吉田緑 ーWeb Photo Diaryー

日常の出来事、目にする花々の私感、様々のことを徒然に・・・

オルセー美術館展で・・・

2006年12月07日 | 絵について
5日、神戸に「オルセー美術館展」を観に行きました。
オルセーもこれで10年間で3回目の展覧会ということらしいです。パンフレットの作品を見て、特別に何を見たいというわけではなかったが、入ってすぐにモネの「懐かしい」作品を目にしたとき、ものすごい衝撃でした。
何年になるか?えっ、もう33年!!!
この作品にまた出会うなんて・・・思ってもみなかったことです。何か、中2のあの頃にタイムスリップしたような・・・時間の流れが一瞬止まったような感覚でした。

「アパルトマンの一隅」1875年作(参考図版)

大好きなモネの作品の中でこれが一番というわけではないが、あの頃初めてであった「モネ展」の中で感動した作品のひとつです。

青く澄んだ暗い部屋の中に長男のジャンが立っている。部屋の奥の窓から柔らかな逆光が神秘的な空間を漂わしている。手前のカーテンのような左右対称に置かれた植物の暖色と対比して、なんとも青い画面に引き込まれてしまう。
ただ、今回どうしてもこの作品が「退色したような気がしてならない」のは私だけでしょうか・・・
全体的に色が暗く沈んで発色があまり良くない。ごく初期の作品ならともかく、この作品は第3回の印象派展に出品されて、「青い画面」が注目されたということらしいから、それを考えるとここまで抑えた色ではないはず。帰る間際に、購入した図録や、はがきの写真と見比べました。
「写真」の方が「本物」らしい・・・

他にもこの展覧会で感じたことは多々ありますが、2日たった今もそのことが気になって仕方ない。
33年の間に貸し出しで退色してしまったのでしょうか?
それとも、その頃の私の感受性が強かったのか・・・

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