スウェーデンの偽善 ルトワック


宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和2年(2020)10月13日(火曜日)         

(読者の声3)ノーベル賞が今年も、マスメディアを賑わせました。平和賞はあのスウェーデンの女の子が候補に挙がりましたが、さすがにスウェーデンは自国の人を選ぶまではしませんでした。否できなかったのでしょう。その理由は・・・
ルトワックの日本改造論」(飛鳥新社)で著者が以下のように述べておられたことからすると、「平和国家=スウェーデン」と崇めるどこかの国の人と欧州の人の認識は随分違っているようだからです。
スウェーデンの偽善
1.第二次世界大戦中、この国は消極的な傍観者の立場を変えなかった。彼らは、自分たちを世界で最も偉大で人道的な存在であるかのように見せたがる。最近の例はグレタトウーンベリという女子高校生だ。彼らは常に世界に対して人道主義を説き、人類を救済し、地球を救えと主張する。
2.第二次世界大戦中の彼らはただ事態を傍観するだけではなく、莫大な量の鉄鉱石をドイツに売った。ナチスはそれを鉄鋼に変え、銃や戦車にした。最も人道的なはずのスウェーデンが、ドイツの兵器の材料を供給していた。
3.ドイツ人が兄弟国であるノルウェーを占領した時、スウェーデンはまったく助けず見殺しにし、占領地のノルウェーに向かうドイツ軍に、自国を横断する鉄道を使わせて、ノルウェーを裏切り、ドイツに部隊輸送の協力をした。
4.戦後のスウェーデンは世界に道徳を説いてきたが大戦中の行為は、きわめて非道徳的だった。逆説的だが、だからこそ道徳的高みに立ちたがるのである。
5.スウェーデン企業や財界人のなかには、大量の物資や資源をドイツに売ることで、戦時中、非常に経済的に豊かになった者が数多くいた。ナチスの金塊の多くが、最終的にスウェーデンに渡っていたことはよく知られている。彼らはドイツに積極的に協力したからこそ、戦後になって激しい反ドイツ感情に転じたわけだ。
6.韓国人にも同じことがあてはまる。韓国の本質は、スウェーデンの態度と同じで、戦時中にドイツに協力的だった国こそ、本当に反ドイツ的な態度をとるようになる。スウェーデン人は、自らを世界の人道主義の守り手であり、それ以外の国々は自己利益を追求する強欲な人たちであるかのように主張する。
戦争終結までドイツに積極的に協力していたからこそ、戦後になると「ドイツはひどい国だ!」と非難して回るようになった。オランダ人も従僕のようにドイツに協力したため、戦後は「ドイツ人お断り」に転じた。
 以上ですが、エドワード・ルトワック氏(ルーマニア生まれ)は「欧州人はスウェーデンの「偽善」をノーベル賞に重ねて見ているですよ」と言っておられるのでしょう。
(SSA生)
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