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アメリカの対日戦争の目的はベルサイユ会議で日本が提案した「人種平等」の事実を抹殺すること
坦々塾(第十三回)報告(三)
足立誠之
アメリカの対日政策・・・・背景、原因
1941年8月の大西洋宣言で植民地の解放を鮮明にした・・・
最大の理由は第一次大戦後のパリ講和会議で国際連盟の設立に際して日本が連盟規約に「人種平等」を入れる提案を行ったことに端を発しているのではないかと考えます。アメリカの反対でこれは実現しませんでしたが、時日を経るに従いアメリカに深刻な問題をもたらすことになった・・・
アメリカ独立宣言は、人は生まれながらにして神の前では平等であるとしています。これはアメリカの理念であり、アメリカ人の世界に於ける位置づけ、意味付けをなすもの、つまりidentityをなしているのです。日本の人種平等の提案は、アメリカの現実がこの理念に反しているという痛点に触れるものでした。
この問題で日本に先行され、痛点を突かれるということはアメリカの理念を揺るがすものです。この理念を打ち砕かれればアメリカ人のidentityは揺らぎ、アメリカの団結力が崩壊する危険を孕んでいる。そこにアメリカは危険を感じた筈です。
アメリカが自己の無謬性を確立するためには、日本に先行して植民地解放のイニシャティブを握らなければなりません。そのためにフィリピンの独立を約束し、1941年の大西洋宣言になったわけではないでしょうか。
戦争後アメリカは組織的な検閲と焚書により日本を人権と民主主義とは無縁な国であるという虚構を日本人と世界の人々に刷り込みました。
アメリカは自国が常に正しい、相手国が人権と民主主義に無縁な侵略国家であるとし、日本に鉄槌を加えアジアの平和を回復したという虚構を作り上げました。
それの最大の目的は自国民を団結させる理念、identityのためであり、日本人から記憶や事実上抹殺することにあった・・・アメリカの対日戦争の目的はベルサイユ会議で日本が提案した「人種平等」の事実を抹殺することにあったのかもしれません
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