- 2017年年末からアメリカ全土が記録的な大寒波に襲われている
- 低温ショックによって座礁して死んでしまったサメがいたことも報告された
- 体が凍っていて、即座に検死できる状態ではなかったという
2017年年末からアメリカ全土が記録的な大寒波に襲われており、その寒さは水中を泳いでいるサメが死んでしまうほどとなっています。
2017年12月27日(水)、大西洋ホオジロザメ保護団体は低温ショックによって座礁して死んでしまったオナガザメがいたことをFacebookで報告。
そして12月30日にも同様に低温ショックで座礁したサメを発見。3匹とも検死しようとしたものの、体が凍っていて即座に検死できる状態ではなかったそうです。そのため、体が適度に解凍されるまで待って形態計測データや臓器・細胞のサンプルが集められたとのこと。
生物は極端に温度が下がると筋けいれんや心停止を起こすことがあり、サメは水中でこのような状態に陥り海岸に押しやられることで窒息したものだと見られています。海洋学者のGreg Skomal氏は、サメのえらの繊維は非常に繊細であるがゆえに冷たい空気にさらされたことで、サメは短時間で死んでしまったのだろう、とニューヨーク・タイムズに語りました。
また、ナイアガラの滝は凍り……
カナダの気温は火星以下に。2017年12月27日時点の火星の気温はマイナス29度ですが、カナダ・サスカチュワン州最大の都市であるサスカトゥーンは日中でもマイナス43度を記録し、寒さに関して言うと火星よりも厳しい環境となったようです。
2018年1月1日のシカゴの気温はマイナス17度。これは1872年からの記録から見て日中の最高気温としては過去最低となっています。
この寒さを利用して実験を始める人もいました。以下は石けんと塩、コーンシロップを混ぜたものでシャボン玉を屋外で作ると、あっという間にシャボン玉が美しい結晶と化していく様子。
以下の映像では割れたシャボン玉が一瞬で凍り、ガラス片のようになっていく様子が記録されています。
大寒波の原因は北極および南極の上空にできる大きな気流の渦「極渦」にあり、通常は北極の上空で発生する冷たいジェット気流が南下して北米に大きな影響を及ぼしているとのこと。
一方で、2017年は観測史上2番目の暑さだったとも言われています。
2017年は観測史上2番目の暑さになることがほぼ確実、気象の極端化傾向も明らかに