ハ~イ! みなさん。
オバマ米大統領が、G20(20カ国・地域)首脳会議で訪れた中国・杭州の空港で大恥をかかされたぜ。大統領専 用機「エアフォース・ワン」が到着したのに、赤じゅうたんを敷いたタラップ(移動式の階段)が用意されず、オバマ氏は機体に備え付けの階段で降りたんだ。 タラップを操作する作業員が、英語を話すか、話さないかでモメたという話もある。
さらに、オバマ氏を取材しようとした同行記者団を中国側が排除したため米当局者が抗議すると、中国当局者は「ここはわれわれの国だ! われわれの空港だ!」と怒鳴り返したという。
オバマ氏は「外国の代表団が米国を訪れる際にも、その処遇について気分を害することがある」と冷静に受け流す姿勢をみせたという。だが、オバマ氏こそが、米国と米大統領の名声を貶めている張本人だぜ。
といって、米国人が、中国側の態度にショックを受けているかといえば、そんなことはない。これは典型的な中国共産党の態度だからな。
知的財産や版権(著作権)を平気で侵害するような連中と同じだ。政治犯から本人の同意なしに臓器を摘出するようなヤツらだ。欠陥商品や有害食品を国民に提供しても何とも思わず、高速鉄道事故が起きれば穴を掘って地中に埋めようとする連中だぜ。
中国のオバマ氏への暴挙について、共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ氏は「俺が大統領だったら、そのまま専用機の機長に『米国に向かって離陸せよ!』と命じていただろう」と言ってのけたぜ。これは、米国では大いに支持を得られるだろうな。
だが、オバマ氏には、そんな覚悟はない。米国と米大統領が軽視されても、それを唯々諾々と受け入れるだけだ。米国の報道機関も、この恥ずべきニュースを大きく報じていない。自主規制しているのか?
チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世が2010年にホワイトハウスを訪問した際、オバマ氏は中国共産党に気を使って、ゴミ袋が積み上げられた裏口から出入りさせた。ダライ・ラマの神聖さへの、ひどく無礼な接遇というしかないぜ。
まあ、今回の大恥は、完全なブーメランだ。
中国の習近平国家主席が1年前に訪米した際、ちょうどローマ法王の訪米が重なり、習氏は陰に隠れる形になった。ローマ法王は、オバマ夫妻とバイデン副大統 領が出迎えたが、習氏はバイデン氏だけだった。習氏が熱望した議会演説もなく、米中首脳会談後の共同声明はなし。メンツを重んじる中国には屈辱的だったよ うだ。
親愛なるみなさんと、日本と米国に神のご加護がありますように。中国は「その程度の国」ということを理解すべきだぜ。
では、また会おう!
■トニー・マラーノ 評論家。1949年生まれ。テキサス州在住のイタリア系米国人。サラリーマンを定年退職後、動画サイト「ユーチューブ」などで連日、評論活動を行ってい る。世界のあらゆる“悪”と戦う「プロパガンダ・バスター」でもある。大変な親日家であり、日本でも圧倒的ファンを獲得している。自著・共著に『テキサス 親父の「怒れ! 罠にかかった日本人」』『素晴らしい国・日本に告ぐ』(ともに青林堂)など