ぶざまな崩壊が続くアメリカ

 

AC通信 No.861 (2021/09/18)AC 論説No.861 ぶざまな崩壊が続くアメリカ

バイデンのアフガン総退却はアメリカの歴史始まって以来最悪の事態だと思っていたら、アフガン総退却から二週間もたたないうちにミリー統合本部議長(参謀長)が敵である中国の李作成参謀長に電話してアメリカは戦争の意図がない、もしもトランプが暴走するなら事前に伝えると約束した事件が起きた。バイデン政権が発足して八ヶ月だけでアメリカの崩壊はアフガン退却だけでなく、軍隊の参謀長が敵に通報するといった米軍の崩壊が起きたのである。こんな軍隊は最低、あり得ないことである。

バイデン政権は機能しない。世界で最強を誇っていた米軍の軍隊でも最高司令官が通敵行為を行なった。バイデンは国の総帥であるのに米軍の参謀長が敵に寝返った国家反逆事件について「私はミリー将軍を絶対に信頼している」と宣ったのだ。バイデン政権の崩壊に続く軍隊組織の崩壊である。アメリカの崩壊はどこまで続くのか。

これは既に全世界で報道された事件だが、事の起こりは来週に発刊するワシントンポストのBobWoodwardとRichard Costa共著の「PERIL」という暴露本で暴いたミリー大将の叛逆(反トランプ)と中国への通敵事件である。WoodwardとCostaはこんなに重大な事件を知っていながら一年近くも公表しなかった。二人はアメリカの崩壊である大事件を隠して暴露本の売れ行きを優先したのである。

この本によると、米軍のミリー参謀長官が去年の選挙の前の10月30日に中国の参謀長である李作成大将に電話して、「アメリカは中国を攻撃することはないが、万が一トランプが(選挙に負けて?)暴走するようなことが起きたら私が事前に通知する」と伝えたのである。

二回目の電話はインチキ選挙に抗議した群衆が1月6日の国会議事堂に乱入した事件の後、ミラー参謀長がペロシ国会議長と電話会談を行い、ペロシがトランプは気狂いだから何が起きるかわからないと言ったら「全面的に賛成」と答え、その翌日8日に中国の李作成参謀長に電話して「我々は落ち着いており全ては順調だが民主主義は時に杜撰なことになる」と伝えたと言う。

トランプが中国を攻撃するかもしれないというのは根拠のないことでミリー個人の想像である。トランプの命令に従わないのは叛逆罪である。しかし敵国の参謀長に事前に知らせるのは国家反逆罪である。ところがバイデンは記者に対して「私はミリー氏を絶対に信用する」と答えたのである。軍隊の上級司令官が敵に寝返っても大統領は彼を信頼できると言う。バイデンは正邪の判断ができない。反トランプならOK。反トランプは免罪符である。

CNNやMSNBCに登場した人物は皆トランプが悪い、トランプはキチガイだから叛逆でも通敵でも当然だと述べていた。ある人物は、トランプがミリー大将を統合参謀本部議長に任命した。だから反逆はトランプの責任だと言った。民主党、サヨク、メディアはみんな腐っている。

ある人はこれはアメリカの文民統制の崩壊だと述べた。軍隊の参謀長が敵国の参謀長に電話したのは政治行動で軍人がやるべき事でないと言うのだが、そうではない。たとえ軍隊の指揮系統が文民統制であっても「敵の軍隊」に戦争をするぞと通報する人がいたら軍人、公務員、政治家でも国家叛逆罪であることに違いはない。

ミラー参謀長の報道官であるDave Butler大佐は、「ミラー参謀長の二回の電話は参謀長としても任務を果たすためだった」と述べたが、この弁解は通用しない。トランプは大統領であり国の総司令官である。トランプの下に国務長官ポンペオ、国防部長エスパーがいて、ミラー統合参謀本部議長はエスパーの部下である。仮にトランプ暴走の可能性があったと自己判断しても上司であるエスパーとポンペオに報告し相談すべきだった。トランプの暴走を止めるのは国内問題であって、敵国の軍隊に通報するのは絶対に反逆罪、弁解の余地はない。軍のトップが勝手に通敵行為を行ったらこの国の軍隊は戦争などできるはずがない。軍法会議にかけて絞首刑または銃殺刑にすべきである。

トランプが気狂いと思っているのは彼個人の意見である。個人の判断である。独断で行なった通敵行為は弁解の余地がない。ところがバイデン大統領はミラーの個人行動を信頼すると述べ、ミラーの通敵行為を裁くことをしない。トランプに反対だから自己判断で行なった通敵行為が国家の正当な裁きを受けることがないなら、「ミラーだけでなく誰でも、トランプでもバイデンでもクーデターを起こす」行為が正当化される。国家の制度が壊れて無政府状態になる。ミラーの国家反逆罪、それを裁こうとしないバイデンのアメリカ合衆国はどこまで崩壊を続けるのか。

立場を変えて見れば良い。もしも中国の李作成参謀長官がアメリカのミラー参謀長官に電話して「我々は米国と戦争をするつもりはない、もし戦争になるなら事前に通報してあげます」と伝えたとしたら、習近平は李作成を「絶対に信頼する」と言うだろうか。ロシアのプーチン、英国のジョンソン、ドイツのメルケル、フランスのマクロンはアメリカの国家反逆事件をどう思っているのだろうか。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« LGBTや外... パラリンピッ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。