現代の日本に必要な陶片追放、小池百合子都知事は古代ギリシャなら追放処分

 

 

現代の日本に必要な陶片追放、小池百合子都知事は古代ギリシャなら追放処分 都知事の3選を拒めるか、日本の民主主義が問われている | JBpress (ジェイビープレス)

悪夢というより悪い冗談のような東京都知事選、選挙戦も終盤に差しかかりました。

 過去に「現職都知事」の再出馬は12戦0敗とのことで落選例はなく、「ジッとしてればコイケさん」というのが小池選対の手法だったようです。

 後で記しますが、このあり方は古代ギリシャ、アテネで都市国家から「追放」された「僭主=人間ティラノザウルス」のあり方と似たものを感じます。

 普段はモグって支配しつつ、草食系を食い物にする「人間ティラノザウルス=僭主」。

 これと同様かは分かりませんが、当初は姿を現さない「ステルス戦法」を小池百合子候補は選択した様子でした・・・。

 ところが、郷原信郎弁護士を筆頭にいくつも落選運動が立ち上がり、世論調査などイメージ作りでは糊塗しづらいと判断したのか、潜るのを途中でやめ、遅まきの街頭演説も始めた様子です。

「飛び交う抗議ビラ」「拘留中の政治団体代表陣営も接近」「街宣会場はカオス」などと、メジャーのメディアにすら報道されています(リンクは産経新聞)。

 さらに週刊新潮/デイリー新潮には、東京都の幹部が14人も三井不動産に天下って神宮外苑や築地市場跡地、五輪選手村跡地などの「巨額再開発事業」を牛耳る詳細が報道されるなど、続々と実態が白日のもとに晒されるようになってきました。

 これはまさかの「現職都知事落選」という可能性も出てきたかもしれません。

 そこで、今回は日本の民主主義が定着しない大きな原因の一つとして「落選させる権利」の行使に実感が希薄であった事実を、指摘したいと思います。


形骸化する「最高裁判事国民審査」

 実は日本にも戦後一貫して続く「落選させる権利」の制度があります。お気づきでしょうか?

 最高裁判事に対する「国民審査」投票です。

 1949年の第1回から75年間、いまだ過半数の得票を集めて罷免された最高裁判事はゼロ、「衆院選の刺身のツマのような存在」になっているとの指摘も目にしました。

 直前の終戦まで治安維持法と欽定憲法で縛られていた日本人、もともと「おカミ」やら「お代官様」やらを入れ札で「罷免する」実感がないメンタリティが露骨に反映していると言えそうです。

 そんな歴史の転換点になりそうなのが、前回稿でも触れた郷原信郎弁護士の「小池百合子候補落選運動」、タブロイド版の広報も第1号に続いて第2号が公開されました。

 民主主義の本質的な構造を考えるとき、この「落選運動」が持つ意味は非常に大きいと言わねばなりません。

 なぜなら、公職のポストに「人を任用する」権限を持つ主権者=国民は、同時に「人を罷免する」権限をも持たなければ、都合のよい選挙公約を口にして当選すると一顧だにしない、いまの日本でよく見かける政治屋の発生を防ぎにくくなってしまうからです。

 この原則を民主主義の原点を、古代ギリシャの制度をチェックしてみましょう。
 陶片追放、人間ティラノザウルスとは何か

 中学や高校の歴史で教えられるので、ご存じの方も多いかと想像するのが、古代ギリシャの都市国家「アテナイ」(アテネ)で採用されていた「陶片追放」オストラキスモスの制度です。

 この制度は、毎年1回、市民が「僭主」になる可能性のある人間の名前を「陶器の破片」つまり「陶片」に書いて投票するかどうかを協議、実施が決まった場合、得票数が6000を超えたら(あるいは総投票数が6000を超えた場合の1位得票者との説もあり)、アテネの町から10年間、追放処分にする。

 これが「陶片追放」の制度であったとされています。

 さて、ここで「投票」はよく分かるのですが、分からないのが「僭主」です。

 僭主とは何なのか?

 いまいちピンときませんが、ポリスから追放しなければならないくらいだから、ろくなものではないことは間違いない。

 では、僭主(tyrannos=ティラノス)とは何なのか?


僭主は女帝と同義

 現代の英語で「暴君」を意味する「tyrant=タイラント」が、この言葉の末裔であり、ティラノザウルスという恐竜の名にも転用されていることから、何か悪い権力を振るう奴であることは察しがつきます。

 そんな「人間ティラノザウルス」ことティラノス「僭主」とは、古代ギリシアのポリスで非合法に独裁政を樹立した支配者を指します。

 古代部族社会で本来の王家の血筋によらず、何らかの力により絶対権力者の座を簒奪し、身分を超えて支配者となる者を指す・・・。

 資料を読み進め、なーんだ、これは要するに「女帝」と同じではないか、と気づかされました。

 つまり、書籍「女帝・小池百合子」 (書評例もリンク1、2しておきます)に活写されているように、「カイロ大学首席卒業の才媛」という触れ込みで、実際はきちんと受験して合格したはずの関西学院大学は1年で辞め、コネ入学のカイロ大学はついぞ進級することのなかった20代女性の自己粉飾。

 メディアで作り出した架空のイメージを利用しての選挙戦、日本新党・細川護熙氏あたりを振り出しに、ついていく人を小泉純一郎氏、安倍晋三氏、二階俊博氏と乗り換えて、ついには議会をイエスマンの集合に塗り替えて「独裁制」を完成させた。

 この「女帝」というあり方こそ、古代ギリシャ、アテネで「10年間ところ払い」の追放処分とされた「僭主」タイラントそのものであることが、よく分かったわけです。

「僭主」=「ひとを食い物にする人間ティラノザウルス」=「女帝」→投票で追放という構造ですね。

「人間ティラノザウルス」のような存在を許容せず、6000票以上を集めて、首都から追放処分にできる良識の下地が古代ギリシャ、ポリスの「直接民主政」にはあった。

 なぜなら市民は基本「重装歩兵」で、都市国家の防衛や拡張に自分たちが体を張って当たっているという自覚があったからです。

 翻って現代日本では、マスコミ各社に広告をたくさん出稿してくれる上客、現役都知事への迎合を筆頭に、要するに利害欲得の算盤勘定で、長いものには適当に巻かれて世渡りするのが本音であれば、民主主義ではなく「衆愚」の集団、烏合の衆の人気投票にしかならないでしょう。

 そういう衆愚イメージへのオペレーション、捏造操作だけに、生まれつき(?)長けていたのか、ポピュリストの資質を持つ人が、いまの日本では権力を手にしやすい構造になって、いま目にしているような惨状になっているわけです。

 では、民主主義本来のあり方とは、どうあるべきなのでしょうか?


「落選権」確立が明日の日本を変える

 古代ギリシャでは、様々なことが投票で決められました。単に「落選運動」の陶片追放だけではなく、投票で人を選ぶ場合もあった。

 例えば「将軍」職

 ストラゴスと呼ばれ、現代英語の「ストラテジー(戦略)」の語源にもなっている言葉ですが、10人の将軍職は市民の直接投票で決められたようです。

 なぜか?

 それは、市民が同時に「重装歩兵」でもあったからにほかなりません。

 国民皆兵で命を懸けて戦地にも赴くというとき、自分たちの生命を預かる「上官」将軍職を「投票」で決定していた。

 ここに、私は21世紀の日本にも通じる「民主主義」の可能性を見るように思うのです。

 自分たちの生活や命に関わる責任者を自ら選ぶこともあれば(ストラゴスの選挙)、不当な方法、学歴詐称など不正な手段で権力を掌握し、独裁的な体制を捏造したような人間は10年間、首都に近づいてはならないという追放を決定するのも「民意」のはずです。

 そのような「任」「免」双方の投票が揃って初めて元来の意味での「デモクラシー」が成立する。

 この論理を反射的な生理として、日本社会が身に着けることができるか、それが今回の都知事選でも問われているのではないでしょうか。

 実際の古代アテネでは結局、制度70年間ほどの歴史で12人程度しか「陶片追放」はされなかったそうですし、ペルシャ戦争を勝利に導いた軍人・政治家のテミストクレースなど、政敵から陰謀をもって排除されるのに「陶片追放」の制度が乱用された例もあったりした。

 よろず「制度」そのものがよいとか悪いとかではなく、運用が重要ということでしょう。

 21世紀の日本は、良し悪しはおくとして「ネット選挙」の現実があり、ここでは「当選運動」と同じ比重で「落選運動」が百花繚乱しても、全く不思議ではありません。

 ここで節度を持って「落選運動」を個々人が意識できるか?

 Z世代、α世代の青年たちに、健全な選挙リテラシーが身につくことを強く期待しています。

 万が一にも「女帝3選」などという事態があれば、20世紀中盤からの日本の民主政は大きな曲がり角に立つことになるでしょう。

 万人が発言権を持つはずの極めて「直接民主制」に近い可能性に開かれたネット化社会で、封建農村のような「お代官さまにひれ伏しておけばおこぼれにあずかれる」という昭和な金権選挙体質を温存するようであれば、グローバルAI情報化の趨勢の下、この国の未来はかなり暗いものになると言わざるを得ないからです。

 ネットで「落選権」が確立されれば、20世紀型の金権腐敗政治の土壌はかなり浄化される可能性が期待される。

 郷原弁護士による「自民党幹事長落選」ケースはその現実性を雄弁に物語るものでしょう。

「人間ティラノザウルス」の疑いのある者は、一人「女帝」に限らず、決して選挙で票を集めさせてはいけない。

 そうした、政界の刷新と健全なネット民主主義の成長があるべき方向性と言わねばなりません。

現職都知事が刑事告発受ける

 小池百合子東京都知事が、公職選挙法違反で選挙期間中に刑事告発を受けました。

 告発したのは郷原信郎弁護士と、神戸学院大学法学部教授の上脇博之さんのお2人。

 現職の知事が選挙に出る場合、通常なら選挙期間中は休職、副知事など地方自治法に基づく執行代理を立てるのに、小池都知事は「公務優先」を旗印に、それを立てませんでした。

 そして、候補者でありながら、露出のある公務には取り巻きの記者が取り囲み、候補者としてのPRを公務の中で行っていたのです。

 これは、公職選挙法136条の2第1項1号に明確に違反しており、現職の都知事が刑事告発されました。

 私の見る限り、これを最初に指摘したのは、鳥取県知事、総務大臣を歴任した片山善博氏と思われます。自治省出身の公務員OB、こうした法務には精通しておられて当然です。

 これに着目した郷原弁護士が、公職選挙法136条の抵触を念頭に刑事告発に踏み切られた。お手盛りの質問を発し、それに答える形で選挙違反が行われたので、当初は記者も告発される可能性があったようです。

 以下の記事は、7月5日に郷原さんが刑事告発されると知る前に準備したものに加筆しました。

 かつて地上波放送を経験した私個人としても、「都知事」の定例会見で「候補者PR」の事実に驚嘆、原稿を準備し編集部に送った後、郷原さんの刑事告発や、新宿駅頭での小池百合子候補の街頭演説が、反対者の「帰れ」コールで止まった事実などを知りました。

 たまたま本稿のリリースは、東京都知事選の投票日当日になりましたが、以下、法源を明確にしながら、学術の観点で公職選挙法136条2に明らかに抵触する事例を客観的に解説する内容として記すもので、選挙運動でもなければ落選運動ですらありません。

 法理とケーススタディとして、また1回の選挙というより、我が国の代議制がまともに機能することを長期的な視点、国家百年の計に照らして、強く期待する次第です。

 小池さんは、現職都知事として本当に落選する可能性もありうると思い始めています。

 また、仮に最多得票数を集めても、公職選挙法に違反すれば当選無効ですので小池都政は8年でピリオド、都庁職員の皆さんも、ブラック就労から解放されるように思います。


公職選挙法はどのように破られていったか?

 学歴詐称、大手広告代理店や不動産デベロッパーとの不透明な癒着など、どれ一つとってもとんでもない、東京都知事選出馬の小池百合子「候補」ですが、ここにきて決定的な「公職選挙法違反」がネット上にあふれてしまいました。

 あろうことか、都知事としての公式な「定例記者会見」で、都知事候補としての自らの選挙PRを流してしまったのです。

 小池百合子氏が元来、高校・大学レベルの学生が学ぶ法的な公私のケジメが怪しい、弱いという指摘は長くなされてきたものと思います。

 ですが、ここまでひどいとは、私も想像していませんでした。
公職選挙法はどのように破られていったか?

 以下では、小池百合子知事が公選法違反で刑事告発された内容を(告発の事実を知る前に私がまとめた原稿が基になっていますが)具体的に紹介したいと思います。

 6月28日金曜の定例記者会見、テレビ朝日・島田直樹記者から「街宣車で昨日回られた、手ごたえがあった、ということですけれども、昨日ゲリラ的に回られて、どういった手ごたえ・・・」という質問が発せられ(てしまい)ました。

 これが致命傷になった。

 この絶妙の愚問に対して、小池候補は「知事」として答えるべきところ、小池「候補」として応答してしまったのです。

「ゲリラじゃないですけど、オッホッホ、正当の選挙戦だと思います」

 これに島田記者は次のように質問を重ねました。

「どのような手ごたえがあったのか、どのような方が手を振り返してくれたのか、また知事の公約の部分、訴えかけて、どういったところ集中的に街宣車で訴えたいか、そういったところあれば、教えてください・・・」

 このテレ朝・島田という人物は、たぶんヨイショしたかったのだと思います。この場を通じてPRになれば、というサービスが念頭にあった可能性が考えられる。

 しかし、現職の都知事に「候補としてどういったところを集中的に有権者に訴えたいか」と尋ねるのは、処刑台への階段に案内しているのと同じことになってしまう。

 ここで、知事と候補者の法的なケジメがついている分別のある大人なら、こう答えるべきでした。

「そのご質問は都知事候補としての私に発せられたものでしょう。ここでは公職としてお話ししていますので、別途お答えしたいと思います・・・」

 ところが、この大学学部1年レベルの分別が、小池百合子氏には全く存在しなかった


知事定例記者会見で述べた「選挙活動報告」

小池:この間ですね、昨日で申し上げると各地、区部を回らせていただきました。いや、とても反応は良かったことを実感いたしました。

 新橋の仕事を終えたビジネスマンに向かって訴えても「クールビズなどはまさに楽で、実感していただいているのかな」と言ったら「そうだーという声が返ってきたり・・・。

 これは完全に選挙活動のPRです。

 候補者として有権者に特定の案件を訴えたら「そうだー」という声が返ってきた・・・って、これを「東京都知事の定例記者会見」で言ってしまえる公私の区別のゆるさ加減。

 この東京都の公式動画の23分ちょうどあたりに隠れなく記録され、不特定多数に公開されてしまったので、もうなかったことにはできません。

 さらに、この小池という人が本当に、遵法性の感覚が全くないと驚いたのは、以下のくだりでした。

 都知事候補としての自分の選挙活動法を、知事の定例会見で縷々説明し始めてしまったのです。

小池:私の場合、その、街頭演説等も、場所とかですね、車の位置づけ等等、何かとこの、安倍(晋三)さん(が選挙応援中、狙撃されて死亡したケース)とか、前回のつばさ(の党)とかですね、正直、具体的に言ってしまいましたけれども、いろいろ制約が出てきて、非常に限られてくるわけでございますけれども・・・。

 正確にチェックしておきましょう。

「制約」が出るのは「選挙に出馬している候補者としての小池百合子」であって、東京都知事としての公務には一切、何の制約もかけられることはありません。

 その内容を話すべき都知事の定例記者会見で、何と選挙演説の詳細をブチ始めてしまった。

 きちんとした法律のリテラシーをもっていたら、こんなことにはならずに済んだはずです。

小池:・・・街頭演説も行いますが・・・(候補者として)様々な街の反応も実感して、より、これからも、そういった形で(候補者として)都民の皆さんの中にはいっていこうというふうに考えております。


完全な致命傷:選対の戦略方針まで披歴

 こうした致命傷が出てくるのは、ちょっと賢慮の足りない、ゴマをするのには熱心な取り巻きが引導を渡してしまうところにも原因があります。

 ご主人に媚びへつらうつもりだったのでしょうが、少し知恵が足りませんでした。

 続いてNHKの中村という記者が追い打ちをかけてしまいました。

中村:知事選の関連なんですけれども、あの、前半戦が終わりまして、いま手ごたえ感じているということでしたけれど、後半戦に入っていくなかで、戦略みたいなものはございますか?

「後半戦の戦略」って、都知事候補としての「選挙戦戦略」ですよね?

 これは、都知事の公式定例記者会見で、決して発言してはならない、分かりやすい「候補者としての発言」になってしまう。

 心臓に達する一撃にも等しい。

 そんな猛毒質問を、ご主人によかれと思ってのことなのか、無邪気に発してしまった「中村記者」も記者ですが、答える方も答える方です。

小池:まーあの戦略はあまりべらべらしゃべると戦略でなくなるということもございますが(笑)。

中村:SNSをですね、見ていますと、昨日は「赤いきつね」と「ミドリのタヌキ」のご質問が、陣営の方からされていたり・・・。

 陣営というのは選挙陣営、つまり「知事」としての公務ではなく、「小池選対」の内輪の話に、この記者は「東京都知事定例記者会見」で言及し、それに現職の都知事が応じて、しっかり答えてしまっている。

 糊塗のしようがありません。

中村:ちょっと砕けた内容の(都知事候補としての)発信もあると思うんですけれど(選挙陣営として)どういう狙いがあるのかとか、(小池候補自身から)教えてください。

 この完全アウトの質問に、小池「都知事」は、「小池選対」の戦略を

小池:そうですね・・・インスタとか縦型の発信と、それからツイッターなど横型の発信と、縦横無尽に(選挙情宣を)やっていきたいと(都知事候補としての私は)考えています。

 このようにしっかり答えてしまいました。解説までしちゃっています。

小池:どちらかというと、身近なテーマが「縦」そして横の場合は実績をAIゆりこが伝えたり。

「AIゆりこ」は都のプロジェクトではなく、完全に外部のシステム、現在は露骨な選挙ツールにほかなりません。

小池:これから追加の政策などリアルゆりこが伝えたりと。

 リアルゆりこ「候補」が、選挙公約たるべき「政策」をAIゆりこと交互にPRしていくという「小池百合子候補選対」のツールとして、

小池:政策の背景や(候補者としての)思いを(有権者都民に)お伝えするという意味でSNSを有効に活用していきたい。

中村:若い世代の方ですとか、そういう(都民有権者の)人を、こう、(候補者としての小池氏への)支持を浸透させようという狙いもあるんでしょうか?

小池:最近はSNSを活用される方はかなり幅広いと聞いております。時間帯によってご覧になるかたも変わってくるでしょうし、SNSの発達というのは選挙戦も大いに変えてきているというのは実感をしております。

 最後のこれは、完全に地雷を真上から踏んでいます。

「選挙戦も大いに変えてきている」と実感するのは、決して東京都知事ではない。候補者としての実感で、これを都知事の定例記者会見として、記録が残る形でアップロード、ご丁寧に字幕まで入っている。

完全に公職選挙法136条の2第1項1号

1「次の各号のいずれかに該当する者は、その地位を利用して選挙運動をすることができない。一 国若しくは地方公共団体の公務員又は行政執行法人もしくは特定地方独立行政法人の役員及び職員、沖縄振興開発金融公庫の役員及び職員は、職務上の影響力または便益を用いて第三者に働きかけるといったその地位を利用して選挙運動をすることができない」

 に違反しており、当選しても無効になる水準の重篤な法令違反が隠れなく残ってしまいました。

小池:昔はこれ、カミで切手貼って、封筒に入れてとか考えると本当にすさまじい変化だと思います。

 もっと古い話をすると、私もう30年くらい選挙やっていますので、昔は携帯電話も通信兵みたいにデカい携帯で1本何百円通話がしますというのでかえって使いにくくなったり、ポケベルの時代があったりして・・・。

 産業史と選挙史、選挙の歴史というのは重なるところがあって、研究しても面白い分野かなと思ったりしますけれども・・・。

 SNSというのは、フェイクの、どれが本当なのか分かりにくくなったりする、AIでよりディープフェイクになっていくなどなど・・・。

 完全に知事公務無関係、いまやドヤ顔で候補者が選挙PR術を知事定例会見で語り倒している。さらに完全終了のやりとりもありました。

ある記者:今回は自民党や公明党などからも自主的支援を受けています。それぞれの政党の支援状況をどのようにご覧になっているでしょうか?

 完全に知事公務ではなく、一都知事候補としての小池氏への質問です。

小池:それぞれ得意な分野もお持ちと思います。党もさることながら皆さん基本的に保守の方々だと思います・・・ワンチームでこれからの戦いも進めていきたいと思います。

東京都公式ユーチューブチャネルより

 この「戦い」とは、間違いなく「選挙の戦い」です。つまり候補としての発言です。

 選挙戦の「戦い」について、候補者が都知事の公式会見で得々と語り、その動画がルビ付きで不特定多数公開のまま残ってしまいました。

 完全な公職選挙法136条の2第1項1号違反。

 最多の得票数を得ても、当選無効となるレベルの選挙違反ぶりを、どうか読者の皆さんも、ご自身で確かめていただければと思います。

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