青木直人 選挙の感想

青木直人
選挙の感想

(1)民主党が勝ったのではない。自民党が決定的に負けたのである。
民主党の個々の政策は必ずしも支持を受けているわけではない。

(2)民主党のアキレス腱は鳩山新総理の発言のブレである。これは党内の路線が
整理できていないことの反映なのである。
まず『政権交代』ありきのつけがこれである。

(3)対米関係は相当ギクシャクする。安全保障のコンセンサスが不在であるため、日米安保の実効性が問われる事態が続発する。日本は頼りにならない。
その結果、米中関係はさらに強化される方向に向かう。11月中旬のオバマ米大統領の中国訪問はそうした傾向に拍車をかけるだろう。

(4)自民党は混迷する。郵政民営化の総括など政策の一致もない。さらに野中広務、後藤田正晴クラスの豪腕がいない。細川政権をスキャンダル・情報で倒した亀井のような策士も不在である。

(5)官僚政治打倒を呼号する政権は相当官僚とぎくしゃくするはずだ。新人が圧倒的な議員に官僚を超える政治ができるとは思えない。悪くすれば土井たか子時代のマドンナ議員の二の舞になる。政治家と官僚の不毛なだけの消耗戦になりかねない。

(6)民主党の最大の弱点は小沢の存在の大きさである。彼が病死、引退、そして暗殺、という事態になれば、一気に党内の求心力は失われるだろう。

これから数日の株式市場の動きも注目である。上がるか、下がるか。注目したい。


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