n.kPのミリマス記録

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【ネタバレ注意】聲の形 -「聲」を伝える物語- 

2016-09-19 01:00:59 | 日記
というわけで、公開初日に映画「聲の形」を見てきました。
本当は見る予定も時間もなかったのですが、偶然にも予定より早く映画館について、しかも空席があったので初日の午前中というこれ以上ないタイミングで鑑賞。


ちょっとまとめておこうと思い、君の名は。に続き感想記事を書くことにしました。
上映直後にものすごく個人的にしっくりくるサブタイトルを思い浮かんだ気がするのですが、忘れてしまったのが悔やまれる…

あんまりネタバレ挟まないと思いますが、一応気をつけて下さい。























原作未読のまま映画を見たのですが、、これ序盤(というか小学校の時代の部分)がものすごく重たい。というかリアルに描かれてる。
ここまでリアルに描かなくても…とは思いましたが、後半の話の流れやこの物語全体を通してのことを考えると必要ですし、その意味ではよくここまでリアルに描けたなと。
原作者や映画の監督(山田尚子さん…私がアニメ映画を見るきっかけになった「けいおん!」の監督でもあります)の力量あってのことなのかなと。


物語全体を通して思ったのは、この物語に出てくる硝子やその同級生ってみんな内面にどこか欠けたところがあるんですよね。
それは元々足りなかったものであったり、過去にあった出来事で失ったものであったり。
硝子でさえもそれまでの辛い経験から「辛い時につらいと主張する」ことが欠けてしまっている。

それを抱えたまま高校生という一番多感な時期を迎え、自分に足りないもの、必要なものが何か認識し、そしてそれを得るために動き出していく。そういう物語なのかなと思いました。


その観点で見たときに一番印象的だったのが、皆が橋の上に集まったのに将也が散々暴言を吐いた末に将也と硝子以外誰もいなくなってしまうシーン。
あの時はまだ、みんなそれぞれ足りないものがあって、認識もしているんだけど自分の中で受け入れきれていない。


個人的には植野がなかなか好きになれなかった…あの子出てくると物語が必ずあらぬ方向に転がるんですよね。
彼女については掴み切れてない面もあると思いますが。





そして、この映画のタイトルである「聲の形」。
「声」ではなく「聲」なことに意味があるのだろうと思います。

「声」って言ってしまうと、相手に想いを伝えるための音声的な手段のことになりますが、この映画では硝子の耳の障害のことも関係して、顔色や身動きなど声(音声)以外で登場人物が想いや気持ちを伝えるシーンが多く登場します。
さまざまな方法でお互いの想いを「聲」として伝えあい、理解し合い、自身も成長していく。そんな物語なのかなと思いました。

手話もその一つです。映画の中でもかなりの数登場してきました。
大体は手話が分からなくても何を言っているのかわかるように表現上の工夫がされている(弓弦が読み上げたりして)のですが、花火大会のシーンあたりは完全に分からなかったですね…



あと、硝子の周辺人物として、おばあちゃんの存在って大きかったんじゃないかなと。
原作ではあまり登場機会が多くなかったと聞きましたが、映画の中ではセリフこそ少ないものの結構移っているシーンは多くあり、周囲との付き合い方で心が揺れ動く硝子や、その助けになりたいと願い行動する弓弦にとっての精神的支柱の役割を果たしていたんじゃないかと思います。

「君の名は。」でいうと一葉みたいな存在、物語の中で主人公が進むべき道を穏やかな態度で示してくれる先人の存在ってこういう映画だと大事だなぁと。
ただそのおばあちゃんも、物語の後半で亡くなります。
それをきっかけに、硝子や弓弦はいよいよ自分たちで進む覚悟を持たなくてはならなくなり、物語も少しづつ動いていきます。



原作未読の初見だったので、話も追い切れてないですしとりあえずこのあたりですかね。
また時間をおいて2回目を見てみたい、そんな作品でした。
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