無痛分娩と聞くとどんなイメージが浮かびますか?
50代以上の方だと「事故がおこりやすい」「愛情が足りない」「母乳が出なくなる」イメージが多く、
40代以下の方だと「いきみにくい」「費用が高い」「楽だった」など、実体験や友人からの体験談を交えた言葉を聞きます。
今回は義母の立場にいる方からごお悩み相談があり、お話を聞きに行きました。
「お嫁さんが第二子を無痛分娩で産みたいと言っていると地方に住む息子から聞いた。」
「お嫁さんは、『今住んでいる地域では無痛分娩に理解をしてもらえない気がしている』と話している。」
「安全性さえ確保できていれば、義母としては何も言う立場ではない。」
「最近は無痛の方多いんですよね?」
「母性とか母乳とかに影響はないんですよね?」
「お嫁さん自身も無痛を選択するかで悩んでいる。」
といった内容だった。
コロナでなければ、義母としてお嫁さんの定期検診に付き添い出来たり、医療者と会う機会が多くあったはず。
息子である夫同伴の産前講習の機会も少ないため、すべての判断が産婦一人にゆだねられ、重圧を感じる方もいるだろう。
私はさきの義母にこう伝えた。
「いつの世も出産は大仕事で母子の命がかかっています。」
「100%安全な出産はないけれど、それは無痛であっても、麻酔を使わない出産であっても同じです。」
「痛みの経験と赤ちゃんへの愛着に関連はないです。」
「母乳育児に大切なのはお産後いかに早く母乳を赤ちゃんが吸ってくれるか、その後何回も吸わせることができるか、にかかっています。」
「無痛分娩は2016年では6.1%の割合です。欧米では70%以上とも言われます。赤ちゃんに影響はほとんどないと言われています。」
最近のお産の流れも含めて2時間くらい話し、そして一番最後にこう伝えました。
「お産はとてもデリケートでプライバシーが尊重されなくてはいけない話題なので、義母として『あなたの選択を尊重する。心から応援しているし、今後も全力でサポートしたい。』と今感じているその気持ちをそのままお嫁さんに伝えてみてはいかがでしょうか。」と。
義母の時代には少なかった無痛分娩に対し、この方は、柔軟に考えられているようでした。
何より義母の言葉の端々から、お嫁さんへの尊敬を愛情を感じました。
この方なら間違っても「無痛はダメ、子育て失格、だからミルクで育つ、うんぬん」などどお嫁さんに言わない方と確信しました。
このご家族に幸せな出産が訪れることを、心から祈っています。
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