4月19日発売の拙著『文章が苦手な人は「下書きメモ」を作りなさい』の再校ゲラが送られてきた。今度は校正を外部に発注したとのことである。
再校ゲラを見て驚いた。プロの校正者による鉛筆書きの指摘が各ページに数カ所もあるではないか。多くは句読点や、表記の揺れ、わかりやすい表現へのちょっとした提案などであり、内容にかかわる指摘はほとんどなかった。初稿ゲラを送った時「ほぼ完ぺき」と思っていたのは甘かった。プロの手にかかるとこんなものかと、改めて校正という仕事の「すさまじさ」を感じた。
先日NHKで、プロの校正者である大西寿男(60)さんの番組を見た。その中で大西さんは、校正者は編集者より下の「縁の下の力持ち」であると表現していた。報酬は一文字0.5円。ものすごい神経を使う割に報酬は低い。二重、三重のチェックを受けながら、少しずつ本が完成に近づく。
本を書くという仕事は決して執筆者一人でできるものではない。編集者、校正者、イラストレーター、デザイナー、広報担当者など多くの人がかかわっている。有難い話である。心から感謝したい。なお、現在の色(マゼンタ)は仮のもので、実際にはほかの色になるという。