(縦軸は%、日本銀行資金循環統計より作成)
現在、日銀は年間80兆円の国債買い切り政策を実施している。金融機関が購入する国債がどんどん減り、代わりに日銀が国債を「爆買い」している。その結果、日銀の国債保有は400兆円にのぼっている。これは発行残高の40%、GDPの約8割に相当する。
異次元緩和は実質的な財政ファイナンスというほかない。長期金利が上昇に転じるのも時間の問題だろう。もし、長期金利が跳ね上がれば、国債価格は暴落する。大量に国債を抱えている日銀のリスクはますます高まっている。
ところで、日本銀行の株は51%を財務省が持ち、残り49%は私たちが市場で自由に買うことができることになっている。日銀の株価は下図のようになっている。
2008年に起きたリーマンショック以降、株価は大きく下落した。その後、2012年12月に第2次安倍内閣が発足し、アベノミクスへの期待感が高まった。2013年4月頃にかけて株価は大きく値上がりし、約半年で2倍になった。しかし、その後、株価はどんどん下がり続けている。株価の下落は国債の不良債権化を反映しているのかもしれない。