教員の仕事はどこまでが正規の仕事でどこまでが残業なのかわかりにくい。
先月、職員会議の場で学校長から「職員の健康管理のために、毎月の勤務時間外労働の統計を提出(任意)していただきたい」旨連絡があった。学校での勤務以外に、実質的にどのくらい働いているかを管理職として知っておきたいということであった。この統計には、「土曜・日曜のクラブの付き添い、朝晩の電車の中での授業準備、土日に授業準備に費やした時間」などすべてを含んでいいということであった。
さっそく統計を取ってみたところ、6月1日から6月30日までの勤務時間外労働は107時間であった。まあ、こんなもんかとも思う。私の場合、土日はたいてい家で仕事をしているから、それだけで50時間は軽く超えてしまう。そのほか、朝晩の通勤時間は「1秒たりとも無駄にしない精神」で仕事をしているから、最低でも毎日2時間は余分に働いている。他の人はどうか知らないが、さして頭のできがよくない私にとって、「生徒に満足してもらう授業」をするには、このくらいの努力は当然だと思っている。
教員には残業手当という概念はない。その代わり、一律に給料の4%が「教員特殊手当」という名目で支払われ、これが実質的な残業手当となっている。4%というと1万7000円ほどである。100時間の勤務時間外労働をして2万円にもならない。時間給160円と考えるとばかばかしくなるから、なるべくそうした考え方はしないようにしている。
「黙って働き、笑って納税」。戦時中の政府の標語である。もし、教員がボランティアでやっている仕事を全部ボイコットし「遵法闘争」をし始めたら・・・・。教員の「善意」に過度に頼るやり方は限界にきている。
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