1月は日がたつのが速い。もう15日だ。土日の連休といっても、土曜日は1週間の疲れがどっと出て何もする気が起こらない。日曜日になってようやく少し元気が出てくる。そこで、まず1週間とりだめたテレビ番組を見る。
最初に見たのがNHKスペシャル。今日は「盛り土の危険性」だった。
盛り土による宅地造成は山がちな日本で広く行われており、全国に何万カ所もある。しかも、時間が経過するにつれて排水管が腐るなど劣化し、地滑りを起こしやすくなるという。
災害が起こるたびにその危険性が指摘されている。しかし、対策は一向に進まない。理由は簡単である。たとえ危険と分かっていても、自治体は「お宅の地盤は地滑りの危険がありますよ」とは言いにくいからである。
なぜなら、「危険ですよ」と指摘すれば、土地価格にも影響を与えるであろう。さらに、私有地の地滑り対策費用は所有者が負担することが原則であり、その金額は一戸当たり何百万円にもなり、所有者の支払い能力を超えていることが多い。それやこれやで基本的な調査すら行われていないらしい。
「隠れ盛り土」と呼ばれる小規模な造成地を含めると、盛り土による造成地は全国に無数にあるらしい。下図の黄色の部分は神奈川県の大規模住宅地のいわゆる「隠れ盛り土」である。
しかも驚いたことに「盛り土」か「切り土」かという土地履歴は、住宅を購入するときの「重要事項説明」の対象外だというのである。たしかに、その時点の法律に従っていればすぐには危険性はないのかもしれないが・・・。
借金をして買った住宅が、いつ地滑りを起こすかもしれないというのではあまりに悲しい。少なくとも、土地履歴を住宅購入者に重要事項として説明することを義務化くらいはしてもいいのではないか。地理の授業でこういった生活に密接な基本的知識をもっと教えてはどうだろうか。
そのほか、映像の世紀、囲碁番組、クラシックTVなどを見た。日曜日の午前中があっという間に過ぎた。