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[江戸の庶民の朝から晩まで]  第3章「江戸の住まい」(2)住環境は快適だったのか  

2011年07月30日 17時32分30秒 | ビンちゃん
なんとも風流でけっこう涼しい夏の過ごし方
江戸の庶民は夏になるとすだれを吊るして日よけにし夕方になると家の前を掃き清め内水をして涼をとった。日中の暑さ対策は、窓を開けて風を入れるか、風がなければ扇子、うちわであおぐしかなかった。ただ江戸時代の木造家屋は夏向きに造られていて風通しはよく窓を全開にすればけっこう涼しかった。
しかし窓を開ければ蚊やブヨが入ってくるので、おがくずやにおいの強い木片をいぶす
「蚊遣り」を焚いて虫よけにしたり、蚊帳を吊って虫に刺されるのを防いだ。
庶民は高価な麻ではなく木綿の安価な蚊帳を使っていたが、蚊帳は緑色をしていて目にも涼しかった。時にはホタルを放して風流を楽しんだ。
「蚊帳の内にホタル放してアゝ楽や」(蕪村)
又軒先に風鈴を吊るしたり風通しのよい所に、涼み台を出して世間話に花を咲かせるのも楽しみの一つ。もう一つ夏の風物詩として外せないのが物売り。
江戸の夏にはなくてはならない「冷や水売り」。砂糖を入れ白玉を入れた物で値段は
一椀4文(60円位)、とは云え「ぬるま湯を辻々で売る暑い事」(誹風柳多留)と云う風にキンキンに冷えた水と云う訳にはいかなかったようです。
冷や水売りが出始めるのは五月、その頃になると江戸の町には「ひやこっい~~ひやっこい~~」の売り声で夏の到来を知りました。

              著者・歴史の謎を探る会より
                               byびんちゃん