

今朝、出勤すると、何人かが笑い半分深刻半分で話している。何かと思えば、一人の同僚が車を盗まれたのだという。彼は、ランドクルーザーみたいな(車は詳しくないのでわからない)エンジンもタイヤも大きな車に乗っているんですが、今朝、起きてみると、車がなかったのだそうです

私は仕事仲間とプライベートな付き合いをほとんどしないので、聞いているだけでしたが、でも、私、話の中に“盗み”という行為の“人間レベルの低さ”というか、そういう視点が出てこなかったのが気になりました。盗みを働くのは悪いこと、でも金のために悪いことをしてしまう、そういう事実に批判が足りないというか、そんな感じです。
この盗み、たとえば、飢えた我が子のために店先のパンを盗んでしまった、っていうのとは全然違いますよね。もちろんどちらも同じ盗み出し、どちらも犯罪ですよ。でも、盗んでしまうものの心に人間らしい痛みがあるかないかの違いがありますよね。この盗みには、盗みをしてしまうことで、自分というかけがえのない存在の人間としての値打ちが失われてしまう、という自尊心がない。そういうことを、もっと大事にしたいなぁ、と思うんです。
(こういう話題になると、外国人だのなんだのという人がいますが、関係ない。そういう空気がなかなか許されない空気を持つ故郷であってほしいんです。)
ただ、あまり踏み込んだ話をしない連中相手とはいえ、そんなことを口に出して伝えないまま、私は話を聞いているだけでした。その場の空気もあるけどね。でも、なんだか自分に情けない気がします
