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【戦後79年】 しょうけい館 / 戦傷病者資料館

2024年08月18日 | 戦中/戦後史



 しょうけい館 / 戦傷病者資料館


 
 2006年3月に開館した東京・九段下にある入館無料の国立の戦傷病者史料館
 
 銃弾を受けた眼鏡や長靴などの展示や、写真・イラストを通じて、戦場で受傷した兵隊や戦傷病者が体験した様々な労苦を紹介しています。

 周辺の再開発計画に伴い、2023年10月に移転してリニューアルオープンしました。






 しょうけい館 館内案内


 
 2階と3階がしょうけい館のフロアで、2階が受付になっていて、企画展も開催されています。

 3階にある常設展フロアは、受付でもらうQRコードが印刷された紙をゲートの読み取り機にかざして入室する形になっています。








【2階】 企画展示室 / シアター / 図書室



 2階では、戦傷病者とその家族の様々な労苦を伝える企画展示が行なわれています。

 




 戦傷病者の体験を伝えるシアターもあり、図書室では、戦傷病者の体験記や従軍体験者の回想記などの本を読むことができます。






【3階】 常設展示室


  
 3階の常設展示室では、徴兵から入営、出征、戦地での様子や、受傷者の証言、戦傷病者とその家族の労苦などが紹介されています。

 展示スペースが増えて、戦場で受傷した時の様子を説明する液晶画面も複数設置され、かなり見やすくなっています。




 

 なお、常設展の内容は下記のようになっています。


 - イントロダクション:一人の若き兵士の紹介
 - 戦地へ向けて:徴兵 / 入営 / 出征 / 戦地での生活
 - 搬送、戦時下の療養生活:搬送 / 病院戦 / 戦時下の療養生活 / 退職後の社会復帰
 - 家族とともに:生活の困窮 / 傷病とともに生きる





 戦場で銃弾を受けた眼鏡や軍帽、長靴、体内から摘出した銃弾が展示されており、戦場の生々しさが伝わってきます。

 戦傷病者が使用していた義手や義足などの展示や、実際に義手や義足を身に付けることができる体験コーナーもあります。






【野戦病院のジオラマ】

 洞窟内に作られた野戦病院で麻酔なしで手術を受けている兵士や、受傷や伝染病に苦しむ兵士の等身大のジオラマも設置されています。

 悲惨と絶望しかない戦場のあまりのリアリティに言葉を失います。







・しょうけい館 / 戦傷病者資料館
 東京都千代田区九段北1-11-5 グリーンオーク九段 2階 / 3階 
 ※東京メトロ半蔵門線「九段下駅」7番出口より徒歩3分
  都営地下鉄新宿線「九段下駅」7番出口より徒歩3分

 入館料:無料
 開館時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
 休館日:月曜    
 年末年始(12月28日~1月4日)



 編集後記



 しょうけい館は、戦争の怖さ、悲惨さ、絶望感を実感、体感できる場所です。

 企画展で展示されている戦場で機銃掃射を受けたり、爆風に巻き込まれながら生き残った人の体験記は衝撃的すぎて、ちょっと気分が悪くなるくらいです。

 常設展で紹介されているシベリア抑留で足を凍傷で失った人の体験記も壮絶すぎて、救いのない絶望的な状況に絶句します。

 なにより、野戦病院のジオラマがリアリティがありすぎて、トラウマになりそうなくらい兵士の絶望感が伝わってきます。

 しかし、戦争の怖さ、悲惨さ、絶望感を実感することでしか平和の尊さ、有難さを認識できないのも事実です。

 入館無料なので、靖国神社参拝のついでに来館してみてはいかがでしょうか――。



【出典】「しょうけい館 / 戦傷病者資料館

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