世界地図の起源
世界地図のベースを作ったのは、プトレマイオスという2世紀のギリシア人。
ところが、キリスト教世界の宗教的価値観が西欧世界を覆った中世では、この地図は歴史の片隅に追いやられてしまう。
世界は平面であり、その果ては燃えさかる地獄、または怪獣の地という世界観が信じ込まれていたのである。
再び日の目を浴びるのは、16世紀の大航海時代。
インド航路を発見したバスコ・ダ・ガマ、新大陸を発見したコロンブスなどの冒険者たちによって世界地図は塗り替えられ、このオルテリウスが生まれたのである。
地球儀の起源
地球儀の由来を言えば、クラテスは紀元前160年頃にヨーロッパ世界以外の未知の大陸を想定した地球儀を作っている。
しかし、当時は地球のほとんどが未知の世界だったため、クラテスの制作した地球儀に描かれた大陸はわずか4つだった。
ピタゴラス、ソクラテス、プラトンなど紀元前から古代ギリシャ人は地球球体説を唱えていた。
アリストテレスは、月食時に月に映る地球の影をもって地球球体説の証拠とし、科学的に実証したが、政治的背景や宗教的理由から、この知識は歴史の彼方に忘れさられた。
その復活には、ガリレオやコペルニクスが登場するまで待たなければならなかった。
世界最古の地球儀
現存している世界最古の地球儀は、1492年にベイハイムが製作したエクトアプフェルと呼ばれるもので、現在はニュルンベルク博物館に所蔵されている。
最古の天球儀は、紀元1世紀頃のローマで作製されたアトラス像が担いでいる石像。
編集後記
その昔、世界は平面でその果ては火炎地獄や怪獣の地であり、また、地球を中心として惑星が回っているという地動説が信じられていました。
しかし、先人による探検や航海、研究によって、地球は丸くて、地球は太陽の周りを回っている惑星の一つであることが今では常識となっています。
人類の起源も、進化論から知的設計論が常識となる時代が来るのでしょうか――。
【出典】「ギャラリーフェイク」 「大航海時代」 「地球歴史館」
「地図が生まれた時代」 「Wereld」