【2011年3月6日の記事】
昨日は、3か月に一度の血液検査を終え、1時間ちょっとローラー台で汗を流し、午後からこの日のメインである講演会に行ってきました。
おじさんは野生児を自任しているものですから、自然とのかかわりが大好きです。そんなおじさんがこの日の朝刊で、東川町在住の竹田津実(タケダヅ ミノル)さんという方の森と人とのかかわりや野生動物についての講演があるとの記事を見ました。これはぜひ聴きたいと決め、帯広森の交流館へ行ってきました。
興味のあることは、砂に水がしむごとくです。隣で居眠りをしている人もいましたが、おじさんの脳はキンキンでした。氏の話の本論はもちろんですが、自然大好きで、自然とかかわることがライフワークとなった人ですから、語る言葉に説得力があります。
竹田津さんは、もともと獣医師で小清水町の農業共済組合に勤めていた方です。こんな竹田津さんが、酒好きの仲間と語り合いロマンを描き、ひょんなことから地域の林を買い取ることから始まったようだ。43ha(スタート時はもうすこし少ないようです)の林を守るために借金までした志はよいのだが、どのように返済するかが課題となり、財団「オホーツクの村」の誕生となった。
オホーツク村というのだから、村人がいることになります。この村人を全国から募り土地のオーナーとなってもらい、少しずつ買い取ってもらうことにしたんだね。そのお金で借金を返したり、自然を守り創りだすことを行っているそうです。今では「小清水町」はローカルであり、「オホーツクの村」はメジャーとなっています。
村民は、全国津々浦々なもんですから、この林もきちんと整備しなければ村民にも顔が立ちません。新たな森づくりの始まりです。
話は1時間半と続くのですが、おじさんがチョイスした語録だけ記録します。
1 (この村づくりの仲間の合言葉?)金のあるやつ金を出せ、金のないやつ知恵を出せ、知恵のないやつ汗をかけ。だが、オーナーになってくれた人はそうではない。会員になるから2000円だ3000円だといっても、趣旨に賛同するくらい。10万ともなれば、会員も気が気でない。何かやれば心配で足を運んでくれる。その上、汗までかいてくれる。
2 普通の自然をどう取り戻すか。 畑があるから自然とはいえない。虫も雑草も生えないところは自然とはいえない。
3 どうメジャーにするか、メジャーな人とのコネを作ることだ。(永六輔さん~放送作家、安野光雅さん~絵本作家など、など)
4 子どもたちに権利を。川に落ちる権利、切り株で転ぶ権利、けがをする権利、虫に刺される権利、.....。(守るだけが権利か、ということ)
5 自然はやさしくない。自分が何者かを分からせてくれるのが自然だ。
6 情報がないほど可能性は広がる。今は、情報が氾濫し自分を細かくくぎらなければならないような状況だ。(逆にとらえたら、情報が「おまえはこれしかできない」と決めつけられているのかも) など、など.......。
講演会の前に、市民団体の方々と帯広の森の中を散策したようで、質問タイムで感想をもとめられていました。竹田津氏曰く「帯広の森は、オホーツクの村の10倍もありすごい。林も整備されていてきれいだ。だが、この森には子どもたちは何回も来たいと思わないのではないか。飽きがくるような気がする。子どもは好奇心が旺盛だ。冒険心や困難性のある部分も必要ではないか」。おじさん、その視点は「いいとこ突いているな」と思いました。
せっかく創った帯広の森、年寄りばかりが健康づくりに散策するのでなく、もっと子どもたちに魅力ある森にしていくことが課題のようです。オホーツクの村には大きな人工沼もあるようです。水鳥が滑空できるのには60m以上の長さの水域が必要とのこと。自然は森と水が基本と思うおじさん心です。
そういえば、おじさんの父親が残してくれた土地には5haほどの林(湿地ですが)もありました。この林も自然なのですが、時間を作って自然に手をかけ、自然創出といこうかな。
下の1枚は、朝、病院へ向かう途中から見るこの日の十勝幌尻岳です。日高も自然です。