「涙腺がゆるんだ日のこと」
今日はちょっとこんな話しをしてみます。
若い頃は滅多なことじゃ涙しなかった僕も、40歳を超えるあたりから、
どうも涙腺がユルユルになってきました
たとえば40歳前に5回しか泣いてないとしたら、
40歳を超えてからは軽く50回は泣いてます。
短編詩を読んでは泣き、ドラマを見ては泣き、本を読んでは泣き・・・。
みなさんも若い頃、
「年をとると涙もろくなる」って聞いたことがあると思いますが、
自分に限って涙もろくなることなんてないだろうなぁって思ってました。
でも、実際にはその言葉どおり、
涙もろくなってます。
ドラマ見て涙が出るなんてザラです。信じられません
そんな僕ですが、
「これがきっかけで涙腺のダムが決壊したんじゃないか?」
と思ってることをお話しします。
みなさん、このお話しご存知ですか?
「団地犬ダン」
実話であり、すでに多数の書籍とテレビ放送・映画化などされているので、
目にしたことがある方も多いと思います。
※この本はインターネットで購入できます。
話しの流れはこうです。(長文ですが・・・)
1993年夏のことです。
とある団地に住んでいる希ちゃんと望ちゃん(たまたま同じ名前)の
幼稚園の女の子2人が、団地裏の川で捨てられていた白い子犬を見つけます。
「このままだと死んじゃう」と思った二人は団地へ連れてかえり、
自治会長の坂本さん(じっちゃん)のところへ相談にいきました。
もちろん、「団地で飼っていい?」って相談です。
しかしこの団地では犬猫を飼ってはいけないとルールがあります。
じっちゃんは女の子のご両親に「飼ってくれる人を探しなさい」と進言しました。
でも飼ってくれる人は見つかりません。
じっちゃんは動物好きでしたが、自らルールを破ることはできないので、
女の子に元の場所へ戻してくるように言いました。
元の場所へ戻しにいく途中、大切に飼われている犬とすれ違い、
望ちゃんはいいました。
「同じ犬なのに捨てられたり飼われたりするのは変だよね」
じっちゃんは答えられませんでした・・・。
二人は結局、犬を置いてくることはできす、
内緒で団地のそばの自転車置き場で飼いはじめます。
そこで、ある異変に気づきます。
逃げないように首輪をしてヒモでつないだら、ヒモがグルグル巻きになったり、
自転車にぶつかったり・・・。
「この犬なんか変だよ?」
「もしかしたら、目が見えないんじゃないの?」
二人は怒られることを覚悟で、じっちゃんに相談します。
元の場所に戻してなかったことに、じっちゃんは一瞬怒りましたが、
二人の「この犬、目が見えないの。捨てられたら誰も拾ってくれないよ。」
希ちゃんの「この前、幼稚園で先生が盲導犬の話しをしてくれたよ。盲導犬はね、目の見えない人をちゃんと助けるの。人ともとっても仲良しなの。それなのにどうしてこの犬を助けちゃいけないの、そんなの絶対おかしいよ。」
望ちゃんの「じっちゃん、あのね、目の見えない人を助けるのはいい犬だよね。だから目の見えない犬を助けるのもいいことなんだよね。捨てるほうが悪いんだよ。」
という話しに大きく心を動かされました。
その後坂本さんは他方面にいろいろ意見を求め、一時的に団地内で預かり、
里親が見つかれば飼ってもらうことにしました。
でも里親募集の反応はよくありませんでした。
坂本さんは団地の世話係3人を説得し、結論を出します。
「社会のルールを破ったり、常識がないのはいけないことです。でも今回の目の見えない犬のことはルールを守らないのではなく、ルールを越えていくこと。今回は犬を飼うんじゃなく、子どもたちが大人になって飼えるまで一時的に預かるんです。」と。
数日後、坂本さんが市に願い出て、市から団地で犬を飼う特別許可がおりました。
こうして白い子犬は「団地の犬」になったのです。
名前は「団地の犬」だから「ダン」。
坂本さんは思いました。
「ダンは、犬を飼いたくても飼うことができない日本中の団地の子どもたちの思いが刻まれている。」
3年後、希ちゃんと望ちゃんがこの話しを紙芝居にし、
紙芝居コンクールで最優秀賞に選ばれました。
そのことが新聞に取り上げられ、テレビや雑誌で紹介され、
そして全国に拡がっていったのです。
1999年4月19日、
ダンは坂本さんの「あずかり犬」から「飼い犬」になりました。
希ちゃんは中学生となり、望ちゃんは団地から引っ越していきました。
このように子どもたちは大きくなりました。
でも、ダンと過ごした日々を忘れはしないでしょう。
それは大人になってから振り返ると、
ピカピカと光っていた「黄金のとき」だからです。
この話しを知ったのは、「
奇跡体験!アンビリバボー」の番組中です。
何気なくつけていたテレビで、犬の感動ストーリーが始まったので見ていました。
まだジョーが函館で暮らしているころのことです。
このときの放送はダンの後日談であり、
「瞳に映った希望」というタイトルで放送されました。
現在放送中の「
天才!志村どうぶつ園」に登場する
“動物と会話できる” ハイジさんのような女性がダンの元を訪れ、
ダンの心に語りかけるというものでした。
坂本さんが聞いてほしいことはこうです。
「まず、なんで目が見えなくなったのか知りたい。」
「それから、ダンと一緒に十年近く暮らしてきたけど、ダンはこれで本当に幸せだったのかなと思うことがある。わしもダンももうそんなに長くないから、何をしてほしいかダンに聞いてください。」
その女性はダンとコンタクトをとります。
そしてダンから返ってきた答えは・・・。
ダンは前の飼い主に虐待され、頭を殴られ続けていたそうです。
たぶんそれで失明してしまったのでしょう(よく聞く話しです)
そして、
「じっちゃん、ボクはとても幸せだよ。でもひとつだけお願いがあるよ。僕は目が見えないから、たまに大きな音がするとき、怖くて怖くてたまらないんだ。お願いだからそんなときはそばにいてほしい。」
それを聞いた坂本さんの表情は「ハッ」となりました。
「そういえば、普段はまったく吠えないダンが、雷のときだけは吠えるんです。」
そう、大きな音とは
雷 だったんです
目が見えない状態でとても大きな音を聞かされる、恐怖ですよね。
それを聞いた坂本さんは大粒の涙を流しながら
「そうか・・・そうか・・・、わかった。これから雷のときは一緒にいような。いままでひとりにしててゴメンな・・・。」
と言ってダンを抱きしめました。
僕の
涙腺のダムが決壊 した瞬間です
テレビを見ながら大泣きしましたよ。
涙が「ツーッ」じゃなく、「ボトボト」と落ちました。
それまでも感動してウルウルしたことはありましたが、
こんなに涙が出たのは初めてでした。
それ以来、僕の涙腺はことあるごとに大量の涙を放出するようになりました。
この後にジョーと暮らしはじめ、例の
短編詩3編 を知り、
ボロボロ泣いたわけです。
今ではワンコものの番組とか本を読むとダメですね。
けっして “泣き虫” じゃないのに、どうもこの類の話しになると涙が・・・。
二人の女の子たちも、今では成人されて立派な社会人になられてることでしょう。
もしかしたら大学生かもしれません。
目が見えないダンの「瞳に映った希望(希ちゃんと望ちゃん)」、
大人になっても、この頃の純粋な心を忘れないでいてもらいたいですね。
また、ダンが亡くなったという話しは聞きませんが、
もう20年近く前のことになるので、たぶん
虹の橋に行ったと思います。
虹の橋でじっちゃんを待っているか、それとももう一緒に渡ったか・・・。
定かではありません。
世の中には不幸なまま死んでいく犬はたくさんいます。
ダンは最初の飼い主によって虐待され、失明というハンデを背負わされましたが、
こうして温かい人たちに救われ、見守られて幸せな一生を送れたわけです。
あの川で、あのまま命の扉を閉じていたかもしれないと考えると、
希望という二人に救われて、本当によかったなぁと思います。
「人間だけが偉いんじゃない、どんな小さな命にも生きていく権利があるんだ。」
日々、そう考えながら過ごしていきたいと思うホーリーでした
この話し知ってますって方も、知りませんでしたって方も、
ポチッとねっ!
トイプードル・犬ブログ村
「クール・ドッグ・サイト」に投票してくださっているみなさま、
ありがとうございます。 大変感謝 しています
10月31日まで、引き続き投票受付中です。
お時間のある方は、9月24日の【 モヒッとねっ! 】に投票お願いします
一日1回有効です。
下のバナーよりサイトへアクセスし、ノミネートサイトの下にある
「投票用紙」に入力して送信すると投票できるようです。
入力項目はいくつかありますが、
名前・メールアドレス・9/24:【 モヒッとねっ! 】
だけ入力すれば送信できます。
▼こちらのバナーをクリック
[クール・ドッグ・サイト]投票ページ