網目の粗い白い毛糸のセーターを着た父親が目の前に居る
そのセーターからほつれた糸が自分の目の前にある
どんどんどんどん引き巻き取っていく
ふと目の前の父親を見るとどんどんどんどん小さくなっていく
笑いながら父親は小さくなっていく
笑顔のまま小さくなっていく
僕は消えちゃヤダって泣きながら引っ張っていく
引ききった後父親はいない
そこで目が覚めるんだ
でも起きたらリビングにはいつもの父親がTV見て笑ってる
居なくなるわけないんだよなってほっとするけど
今はもう父親はいない
僕の部屋に写真で笑ってる
白いセーターなんか着てなかったのにね
あれが理由かな、セーター嫌いなのは
羊さんのもこもこを人間がてーねーに紡績してそんでもって誰かさんが誰かさんのためにひとあみひとあみ編んだりしてね。
一緒にいこっか