昨日に引き続き親戚の絣です。
これも着物だったろうと思います。
寒い冬
学校から帰っても
「おかえり~」の声はありません。
台所にあるこわ~い梯子階段をのぼり
機織りをしている母のところへたどりつくのです。
この梯子階段がわりと急勾配で上りきったら壁
最後の段で壁を見つめたまま体の向きを変えないで
左へひょいっと移動
と、これだけのことですが
幼い私には毎度毎度
ちょっとした恐怖との対決でありました。
じゃっかんほころびた足袋の脚は角の棒を交互に踏み
(母は足袋の愛好者で「温い」と言ってます。)
横糸をおもちゃのボートのようなものでシャーと滑らせトントン
その横糸の入ったおもちゃのボートみたいなので
私もシャーがやりたくて
母の仕事をずいぶん妨害しました。