目指せジェネラリスト(牛の獣医師)DIY

油くさいオッサン
家畜臨床獣医師として
DIY好きとして

奮闘している日々を綴るブログ

夏場のOPU

2024-08-14 20:53:00 | 繁殖
朝晩少し過ごしやすくなったとはいえまだまだ暑いですね💦

卵子は光や温度に影響を受けやすいので、OPUする時は、必ず遮光と保温に注意します。この時期は温度の心配はありませんが、逆に人がしんどいですね!正直サウナです。





それから膣経由で針を刺しますので、牛が痛みで、動きます。プロカイン3~5mlを尾椎から入れます。セラクタール0.5mlを筋注(保定した瞬間から暴れている牛は静注)

枠場で保定して必ず動かないようにします。

OPUプローブを備えたエコー
採卵針
吸引器
卵子が入る遠沈管を温めるウォーマー
などなどを台車に用意します。

このブログって動画ダメ?でしたか!
卵子吸引の動画をまたどこかであげます。

採取した卵子は直ぐに検卵にまわします、というのも先程言いましたが、卵子は光や温度に非常にセンシティブと言いました、次の牛をOPUしてからとか、ラボや診療所に帰ってからなど、 はやめた方がいいです。








今回は検卵は培養士にお願いしております。卵子を集めて、成熟液に入れます!

今回はこれにて。動画をどうにかあげたいところです。

OPUやってます。

2024-04-23 22:23:00 | 繁殖
ずーっと滞っていブログ更新をしたいと思います。

最後に更新した時から大きく変わったこと、OPUを始めたことでしょうか!

OPUとはなんぞや!?

ovum pick up
卵巣からの卵子の吸引です。

体外受精をして受精卵を作るのが目的です。

とにかく、最初は出来なかったな~。

試行錯誤したこと、失敗したこと、上手くいったこと、など今後始める人や興味ある人に少しでも情報を還元していけたらと思います!


まずは、これまで。

写真が卵子です。ちなみに最高の卵子です!

寄生虫検査における簡易迅速ショ糖浮遊法によるオーシスト定量と臨床的有用性 2

2020-04-21 09:58:54 | 繁殖
「寄生虫検査における簡易迅速ショ糖浮遊法によるオーシスト定量と臨床的有用性 1」では、

クリプトスポリジウム症を診断するには、IC法と同じような検出感度とするなら100倍で10視野の鏡検で可能だといいました。

めんどくさがりの皆さんが思うことは10㎎の定量ってめんどくさいではないでしょうか?

10㎎とはどのくらいか、見てましょう。

1㎎単位で計れる秤にスライドグラスをのせて0にします。

イメージするためにまず爪楊枝の先っちょの重さを計ってみます。




24㎎となっていますね。10㎎はこれくらいかなぁとなんとなくイメージできましたか?

また、実際の糞便の量はこれくらいです。


メモリと重さを入れるとわかりやすいかな?


やってみたらわかるのですが一回のせた後に12㎎から10㎎に調整するのはすごく大変です。8㎎を10㎎にするのも同じです。

めんどくさがりのためを思って考えると、そこははぶきたい。およそ10㎎で勝負したい。

実際目視で10㎎をこれだ!っと定量するとどんなもんかやってみたらこんな感じになりました。

数:92検体 平均:9.7(±2.2)㎎ 最小4㎎ 最大16㎎ 90%は7㎎~14㎎の間にはいりました。


これならわざわざ定量しなくてもおよそ10㎎で勝負できます。

何回かしっかりと計れば1㎎以下になったり、100㎎になったりすることはまずないと思います。

OPGで重要なのは10⁵個なのか10⁷個なのか10⁹個なのか、なんです。2000と3000の違いや10000と60000の違いに大きな意味はありません。(線虫卵のEPGはちょっと別ですから後程)

要は、OPGは指数関数的に増えるので重要なのは桁数です。

まずは、自分で秤を使って糞便の10㎎がどんなもんか調整して記憶することは必要ですね。

ちょっと今日はこれまで。ブログって意外と大変・・・慣れかな。

※画像やデータは著作物にあたらないそうで転用してもいいみたい、でもその場合は一言メッセージなど連絡もらえると嬉しいです。