◆ シド、ツアー千秋楽代々木公演で1万3000人を感動の渦に ◆
シドの全国ホール&アリーナツアー「SID TOUR 2009 hikari」の
ファイナル公演が、10月12日に国立代々木競技場第一体育館で行われた。
「SID TOUR 2009 hikari」は7月14日の岐阜・長良川国際会議場公演から
スタートした、バンド史上最長の全国26公演にわたるツアー。最終日の
代々木は1万3000人のファンで満員となり、開演前から熱気が立ち込めていた。
オープニング映像とともにメンバー4人がステージに姿を現すと、会場は
大歓声でいっぱいに。ツアーファイナルのステージは、マオ(Vo)の哀切な
歌声が印象的なバラード「落園」で幕を開けた。そして「妄想日記2」「夏恋」
と軽やかなナンバーへ移行すると、オーディエンスは揃いの振り付けを踊り
ながら4人のパフォーマンスを楽しむ。
「東京、会いたかったよ! ファイナルってやっぱりあったかい感じがします
よね」と、マオがホームグラウンド・東京のファンへ挨拶。そして最新
シングル「嘘」、さらに「Sweet?」「Dear Tokyo」と、幅広い楽曲を次々と
披露していく。
途中のMCではマオが「最近MCで下ネタが多すぎるみたいで、みんなから手紙で
苦情が来るんですけど……なんか言い方が遠回しなのね。『MCの感じ、もっと
いろんなパターンがあってもいいと思います』とか(笑)。そういうこと言わ
れるとかえって燃えるんで、心から止めさせたいなら触れないで、相手にしな
いでください(笑)」と、ファンとのやりとりを激白。演奏や歌で見せる表情
とのギャップに、客席中が大爆笑していた。
ライブ中盤では「2℃目の彼女」「罪木崩し」の2曲を続けて披露し、白と赤、
冷と熱のコントラストを演奏と照明と映像で印象付けるシーンも。メジャー
デビューシングル「モノクロのキス」ではShinji(G)と明希(B)、ゆうや(Dr)
がそれぞれの個性を存分にアピールする情熱的なパフォーマンスを繰り広げ、
ファンの目と耳を釘付けにした。
壮大なバラードナンバー「日傘」の後、マオは「『日傘』の後はちょっとみんな
しんみりしちゃうね」とファンを見まわして笑顔で語り、その雰囲気を払拭する
かのようにファンとの“投票”企画に突入。自分がSだと思うファンにはShinji
に向かって「どうしようもねえな!」と叫ばせ、Mだと思うファンには両手を
組んで上目遣いで「ください」と叫ばせ、どちらの声が大きいかを測るコーナー
が始まった。数千人から「どうしようもねえな!」との声を浴びたShinjiは
「……冷静に考えるとひどいよね。俺、出るとこ出ようかな(笑)」とコメント。
ファンの団結力を異色の形で味わった後、ライブはいよいよ終盤戦に突入した。
「Capsule」では火柱が上がるダイナミックな演出とあいまって、4人の気迫を
感じさせるロックなステージを展開。「サーカス」のダンサブルなリズムには
オーディエンスが酔いしれ、身体を揺らして踊り続ける。一方、その直後の
メンバー紹介ではShinjiがファンとともに恒例のコール&レスポンス。
華麗なターンや側転まで加わったパフォーマンスに、場内からは笑いと大きな
拍手が響いた。そして本編最後に披露されたのは「ドラマ」。アリーナには
バンドのロゴをあしらった銀テープが舞い、終幕を華やかに飾った。
鳴りやまないアンコールの拍手に応えて再びステージに登場した4人は、
ツアーグッズのTシャツを身に付けたカジュアルな姿。
マオが「懐かしい曲です」と紹介して始まったのは結成当初からの名曲
「私は雨」。イントロが始まると、会場からは大喜びするファンの叫び声が
沸き起こる。切なくも美しいメロディラインとマオの哀切な歌声が、会場を
埋め尽くしたファンの心にじっくりと染み入っていった。
その後一旦メンバーがステージ上からはけると、ファンから「Shinjiコール」
が沸き起こる。その声に応えるかのように始まったのはShinjiのソロコーナー
「金曜シンジショー」。往年の映画番組を彷彿とさせるオープニング映像に
のせて登場したShinjiは「新曲ができました! 聴いてください!『僕と夢と
冷凍食品』!」と曲紹介。「バンド活動がうまくいっていなかった頃、
コンサート会場の搬入・搬出だと聞いて出かけた日雇いバイト先は冷凍食品
工場。エビ・カニアレルギーなのに冷凍エビを運ばされ、先輩に冷凍庫に閉じ
込められるイタズラをされた」というエピソードを、フォーク調の哀しげな
メロディに乗せてとうとうと語り、会場を涙と爆笑の渦に巻き込んだ。
後半ではいよいよ11月11日にリリースされるニューシングル「one way」を披露。
疾走感あふれるストレートなロックチューンで、シドの新たな魅力をアピールし
た。さらに「妄想日記」「エール」と続き、アンコールもいよいよ最後の楽曲に。
マオは満員の客席を「ちょっと見てていいですか?」と言いながらじっくりと
見渡し、「ライブをやるとき、気持ちは誰にも負けてないつもりなんだけど、
今日は個人的に……本当にみんなに助けられたライブでした」と語り、
感極まってタオルで顔を覆う。その様子に会場のファンからは声援が飛び、
同じように涙を浮かべる女の子の姿も見受けられる。気を取り直したマオは
「ファイナルだし、楽しく終わろうぜ! もっといいライブを絶対見せるから、
そのときもこの場にいてほしいです。本当にありがとう」と叫び、
ラストナンバー「光」を熱唱した。
最後に4人はステージで手をつなぎ、観客と一緒にジャンプしてツアーファイナル
を祝福。7万6135人を動員したロングツアーは笑顔のうちに幕を閉じた。
SID TOUR 2009 hikari
2009年10月12日 国立代々木競技場第一体育館 セットリスト
01.落園
02.妄想日記2
03.夏恋
04.嘘
05.Sweet?
06.Dear Tokyo
07.2℃目の彼女
08.罪木崩し
09.モノクロのキス
10.日傘
11.capsule
12.サーカス
13.循環
14.and boyfriend
15.ドラマ
EN-01.私は雨
金曜シンジショー「僕と夢と冷凍食品」
EN-02.one way
EN-03.妄想日記
EN-04.エール
EN-05.光
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細かいレポですねー
おかげで、またシドを聴きたくなってきました
さらに音楽ブログ ナタリー さんは写真が載ってますよん
→
ナタリー