角膜炎
- 角膜炎とは、角膜(黒目部分)が何らかの要因により、炎症を起こした状態をいいます。ウイルスや細菌の感染が主な原因です。そのほか、コンタクトレンズの装用や、目を強くこすることで傷ができたり、ドライアイのため角膜に微生物が付着・繁殖したりした場合などにも起こります。 角膜は黒目の部分で、その角膜上皮に傷ができ、 バリア機能が壊れたところに細菌やカビなどが感染した症状です。
- 【症状】
- 目の違和感、涙が出るなどの不快な症状のほか、目の痛み、充血、目やにが出るなどの症状が現れます。
- ■ 翼状片
- 翼状片とは、結膜組織が角膜に向かって侵入してくる病気です。主に、鼻側から侵入してくるケーシが多いのですが、重度の場合、鼻側・耳側の両方から侵入してくることもあります。目の充血、異物感、視力低下などの症状が現れる場合があります。
- ■ 細菌性角膜感染症
- 細菌が角膜内で増殖し、炎症を起こした状態です。ゴミなどの異物や、コンタクトレンズの装用で傷がつき発症します。 抗生物質を配合した点眼薬を使用します。
- ■ 真菌性角膜炎
- 真菌(カビ)によって炎症を起こした状態です。ソフトコンタクトレンズの連続装用、手術後に免疫が落ちたときなどに発症します。 抗真菌性点眼薬や内服薬などを使用し、治療は約1~6ヵ月など時間がかかることがあります。
- ■ 角膜ヘルペス
- もともと体の中に持っているヘルペスウイルスが、精神的ストレスや疲れなどが原因となって角膜に現れ角膜炎を起こします。 抗ウイルス眼軟膏を使用します。治療は1~2週間程度ですが、再発を繰り返す場合があります。
- ■ アメーバ角膜炎
- 水の中に広く分布する微生物のアメーバによって引き起こされる角膜炎です。ソフトコンタクトレンズの手入れが不十分なとき、アメーバに感染したコンタクトレンズを使用することで、角膜感染するケースが多く見られます。 消毒点眼薬や抗真菌点眼薬を使用し治療をします。治療は約1~6ヵ月など時間がかかることがあります。
- ■ 免疫反応・アレルギー反応による角膜炎
- 免疫反応やアレルギー反応によって角膜に炎症をおこした状態です。 病態や重症度に応じてステロイド点眼薬・内服薬を用いて治療します。
<出典:>
⇒ 目の症状と病気