スパイク蛋白は、新型コロナに感染した場合よりも、ワクチンを接種したほうが遥かに大量に、かつ遥かに長く血液中に残ることがわかってきました。コロナ感染で作られるスパイク蛋白とワクチン接種により作られるスパイク蛋白ではどちらが危険かよくわかります。
岡田正彦 新潟大学医学部元教授の解説が良くわかります。
https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/
(2024.12.16)
『Q&A コロナ感染とワクチン接種:どちらが危険?』の一部抜粋です。
スパイク蛋白の研究では、S1だけを測っているものや、全体をまとめて測っているもの、さらには両方を別々に測って報告しているものなどがあります。以下、スパイク蛋白のどこを測っているのかを明記しつつ、研究データを紹介していきます。測定の単位はpg/mLで、pg(ピコグラム)は1グラムの1/1,000,000,000の重さ、mL(ミリリットル)は1ccです。なおS1の重さは、スパイク蛋白全体のおよそ半分です(文献1)。
2020年、米国ブリガム・アンド・ウイメンズ病院の研究者が、新型コロナに感染した患者の血液中に存在するスパイク蛋白のS1だけ測定する方法を開発しました。感染者64人の測定結果まとめたところ、次のように3つのグループに分けることができ、重症度と関係していたと報告しています(文献2)。32日後には全例で検出がされなくなりました。
S1の血中濃度 重症化した割合
5 pg/mL以下 30%
6~50 pg/mL 52%
50 pg/mL以上 77%
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では、まだ感染したことがない人がワクチンを接種した場合、血液中のスパイク蛋白はどうなるのでしょうか?
前述の研究者グループは、感染したことがない13人の健常者を対象にワクチン接種後のスパイク蛋白を、同じ方法で測定しています。S1の血液中濃度は平均で68 pg/mL、最大150 pg/mLほどだったと報告しています(文献3)。これは重症の感染者に匹敵する値です。
米国で、ワクチン接種後に入院し、心筋炎と診断された16人を調べたデータが発表されています(文献4)。それによると検出されたスパイク蛋白は、平均で33.9 pg/mLと、やや少なめの結果した。測ったのはスパイク蛋白の全体です。
コロナワクチンの重大な副作用として知られる「血小板減少症」に着目した米国ワシントン大学の研究者は、この副作用で入院した25歳の女性患者について、血液中のスパイク蛋白の全体量を測定しています(文献5)。結果は17,800 pg/mLと、けた外れに高い値でした。感染した人たちに比べ100倍以上の値です。
イタリアの研究者は、mRNAワクチンを接種した10人の血液を調べ、S1が最長で187日間(約半年)にわたり検出できたと報告しています(文献6)。前述した「新型コロナに感染した人では、32日後に血液中からすべて消失した」というデータに比べ、6倍もの長さです。
スパイク蛋白は、新型コロナに感染した場合よりも、ワクチンを接種したほうが遥かに大量に、かつ遥かに長く血液中に残ることがわかってきました。コロナワクチンの危険性がまたひとつあきらかになったようです(文献7)。
【参考文献】
1) Cai Y, et al., Distinct conformational states of SARS-CoV-2 spike protein. Science, Sep 25, 2020.
2) Ogata AF, et al., Ultra-sensitive serial profiling of SARS-CoV-2 antigens and antibodies in plasma to understand disease progressin in COVID-19 patients with severe disease. Clin Chem, Sep 1, 2020.
3) Ogata AF, et al., Circulating severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) vaccine antigen detected in the plasma of mRNA-1273 vaccine recipients. Clin Infect Dis, May 20, 2021.
4) Yonker LM, et al., Circulating spike protein detected in post-COVID-19 mRNA vaccine myocarditis. Circulation, Mar 14, 2023.
5) Appelbaum J, et al., SARS-CoV-2 spike-dependent platelet activation in COVID-19 vaccine-induced thrmpbocytopenia. Blood Adv, Apr 12, 2022.
6) Cristoni S, Detection of recombinant spike protein in plasma from vaccinated against SARS-CoV-2 individuals. medRxiv, Dec 7, 2021.
7) Banoun H, mRNA: vaccine or gene therapy? the safety regulatory issues. Int J Mol Sci, Jun 22, 2023.