バージャー病(指定難病47)のページを更新
- バージャー病(指定難病47)は、四肢の 末梢血管に閉塞をきたす疾患で、その結果、四肢や指趾の虚血症状(血液が十分供給されないためにおこる組織の低酸素症状)が起こる病気です。 男女比は8対1と圧倒的に男性が多く、殆どが喫煙者で、発症年齢も30歳代から40歳代を中心に青・壮年に多く発生します。職業歴や生活環境との関連性ははっきりしません。 原因は不明ですが、四肢末梢血管の 炎症 (血管炎)に起因するものと考えられています。
- ■ 症状、診断
- 患者さんの症状としては、手足の動脈が閉塞して、その結果として虚血症状(血液が供給されないために起こる低酸素状態による症状)が発生します。具体的には、指趾の冷感やしびれ感、蒼白化に始まり、間欠性跛行(長い距離を歩くと足が痛くなって歩行困難となり、ひと休みすると再び痛みが治まり歩行できる)、安静時疼痛(じっとしている時も痛む)、さらには潰瘍(皮膚が欠損する)を形成して、ついには 壊死 に陥ることもあります。これらの症状は順に起こる場合もあり、最初から指先などに潰瘍を形成する場合もあります。また手足の静脈にも炎症を起こし、静脈に沿って発赤や痛みを生じることもあります( 遊走性静脈炎 )。 診断はまず、患者さんに上記の症状があるかを問診と身体診察で確認します。閉塞した動脈の拍動は触知しなくなります。ドプラ血流計を使った足関節の血圧測定と足関節/上腕血圧比(Ankle Brachial Pressure Index、ABIと略)は虚血の程度の把握に役立ちます。これらの検査および症状や身体診察の所見に加え、動脈の閉塞部位や閉塞パターンの確認、閉塞性動脈硬化症などの鑑別のために血管の画像診断を行い、確定診断します。血液検査では特徴的な所見がありません。
<出典:難病情報センター >