トロサ・ハント症候群:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。
1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries
その中で69項目目の「トロサ・ハント症候群(Tolosa-Hunt Syndrome)」の紹介です。
眼球運動の低下と痛みを伴う激しい眼窩周囲の頭痛(眼球麻痺)を特徴とするまれな疾患。症状は通常、片眼のみに発現する(片眼性)。ほとんどの場合、罹患者は強い鋭い痛みと眼球運動の低下を経験する。
トロサ・ハント症候群は、眼窩部(がんかぶ:眼球が入っているくぼみ)の激しい痛みや、眼球を動かす筋肉の外眼筋に麻痺が生じる病気です。
海綿静脈洞(眼の真後ろあたりの頭蓋内の静脈の集まり)や上眼窩裂(じょうがんかれつ:眼窩の外側にある隙間)の近辺で、原因が特定できない炎症性の肉芽腫(炎症反応の一つで、免疫細胞が集まってできた固まり)ができることで起こります。
病巣側(通常は片眼)に痛みを伴う外眼筋麻痺がみられます。外眼筋麻痺は動眼神経(第3脳神経)・滑車神経(第4脳神経)・外転神経(第6脳神経)の障害によって生じます。
これ以外にも、眼瞼下垂や前頭部の感覚低下がみられます。
Tolosa-Hunt syndrome occurring after COVID-19 vaccination:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34513398/
COVID-19ワクチン接種後に発症したTolosa-Hunt症候群:
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珍しい名前の症例ですが、ワクチン接種後目の奥が痛くなったという話はよく聞きます。論文でも多数検索できます。
A Case of Painful Diplopia after COVID-19 Vaccination: Could It Be Tolosa-Hunt Syndrome?
Wafa Ammari,
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10372798/
64歳の患者が、COVID-19ワクチン接種2週間後に、再発性の水平方向の複視と同側の眼窩痛を呈した。鑑別診断を除外した後、関連基準に基づきTolosa-Hunt症候群(THS)と診断した。
Tolosa-Hunt Syndrome Presenting After COVID-19 Vaccination
Tzu Ying Chuang
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34513398/
COVID-19ワクチン接種1週間後に、海綿静脈洞の肉芽腫性炎症プロセスであるTolosa-Hunt症候群(THS)を発症した症例