森の里ホームズのブログ

自己免疫性ヘパリン誘発性血小板減少症

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 ヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia、HIT)は、抗血栓薬/抗凝固剤として広く用いられているヘパリンの重大な副作用です。免疫機序を介して血小板減少や血栓塞栓症を引き起こし、適切な治療が行なわれない場合には、生命をも脅かす重篤な病態を呈します。(HITはI型とII型に分類されますが、臨床的に問題となるのがII型で、現在では通常HITは狭義でII型のみを指しています)

 ■ 原因
 HIT発症の原因はヘパリン依存性の自己抗体(HIT抗体)の出現です。HIT抗体は主に血小板第4因子(PF4)とヘパリンとの複合体に対する抗体です(PF4以外にIL-8やNAP-2に対する抗体によるHITの発症例の報告もありますが稀です)。PF4あるいはヘパリンのみでは抗原性を持ちませんが、複合体を形成することによりPF4に構造変化が起き、抗原性を発揮します。この構造変化はヘパリン過剰でもPF4過剰でも起きません。
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種による血小板減少症を伴う血栓症(TTS)は,ヘパリン類とワクチンで誘因が異なるものの,抗血小板第4因子(PF4)抗体が血小板や単球を活性化し,トロンビン過剰産生,血栓塞栓症,消費性血小板減少をきたす病態で,抗PF4抗体関連血小板活性化疾患とも捉えることができる。

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