カモスタット(Camostat)のページを更新
- カモスタット(Camostat; 開発コードFOY-305)は、セリンプロテアーゼ阻害剤。 セリンプロテアーゼ(酵素)は体内でさまざまな機能を持っているため、カモスタットにはさまざまな用途がある。いくつかの形態のがんの治療に使用され、一部のウイルス感染に対しても効果的であり、肝臓や腎臓の病気や膵炎の 線維化を抑制する。
重症患者にはウイルスを標的とする薬の効果は限定的で、炎症を抑える薬が処方される。中外製薬の関節リウマチ薬アクテムラは、米国では緊急使用許可が下りており、国内でも年内の申請を検討中だ。
小野薬品工業の慢性膵炎(すいえん)治療薬フオイパンは軽症患者に使われるが、治験では有効性を確認できなかった。 - ■COVID-19に対する効果
- カモスタットは、TMPRSS2の阻害剤である。TMPRSS2の阻害は、HeLa細胞におけるSARS-CoVおよびHCoV-NL63による感染を部分的にブロックすることが分かっている。研究では、カモスタットが、COVID-19の原因となるウイルスであるSARS-CoV-2のCalu-3(英語版)肺細胞への感染を大幅に減少させることが、in vitroで示されている。