だが個人差はあるが、血糖値の高い期間が10~15年くらい続くと、それまで緩慢だった各数値の悪化が指数関数を描くように急激に悪くなる。そして各種の合併症を発症する。合併症になると致命的な病状が出てきて、その多くは手遅れとなり回復は難しい。
糖尿の3大合併症といわれるものに(他にも合併症はある)
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・糖尿病性網膜症:高血糖により、網膜の血管がおかされて発症。糖尿病になってから 15年くらいで半数以上の人が網膜症になる。さらに悪化すると失明に至ってしまうこともある、怖い合併症である。
・糖尿病性腎症:高血糖により、腎臓の血管がやられてしまい、腎臓の機能が低下する。腎臓は血液の老廃物を尿にする役割をもつ臓器なので、その機能が低下すると、人工透析が必要になる。透析を開始後の平均余命は、健康な方の平均余命のおよそ半分ともいわれる。
・糖尿病性神経障害:高血糖により、自律神経や末梢神経などがおかされ、手足のしびれ・痛みなど、症状が
全身にあらわれます。手足が麻痺(壊死)し切断を余儀なくされる場合がある。
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がある。
糖尿病人は、とにかくこの合併症を避けるのが最優先事項だ。
その為には直ぐにでも『HbA1c、血糖値』を下げなければならない。
『糖質制限食』の効果を先ず試していただきたいものだ。合わなければやめればいいだけの話し。色んな選択肢が有ることを知り、その上で担当医と相談して、ベストの方法を探っていけばいい。
担当医が複数の選択肢のメリット・デメリットを患者に丁寧に説明し、患者の判断を尊重し方針を決めていくのが本来の姿ではあるのだが。
また最近は『グルコーススパイク』が与える長期的なデメリットが注目されているという。
空腹時血糖値と食後高血糖値の差、急激な血糖値の上昇を『グルコーススパイク』といい、大きいほど血管内皮に悪影響を与えるとのこと。
2010/2/16付けDr.江部のブログ『グルコーススパイクと動脈硬化( http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1095.html# )』より一部引用。詳しくはブログを参考にしてください。
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次いで興味深い話題ですが、間欠的な高血糖は、抗酸化システムの増強を妨げるとされ、血糖の上昇・下降を繰り返す血糖変動では、慢性的な高血糖より細胞傷害機序が強く働く可能性が指摘されています。特に急激な食後血糖値の上昇(グルコーススパイク)が最も危険と言われています。
このように、食後高血糖が、「酸化ストレスの増大、血管内皮機能障害、血液凝固線溶系や脂質代謝の障害、インスリン抵抗性増大、膵β細胞の機能低下」を生じ、これらの悪循環の結果として、動脈硬化の進展とプラーク(***)脆弱性を招くことが判明しつつあります。
そして、食後高血糖を生じるのは「糖質・脂質・タンパク質」のうち糖質だけなのです。
カロリー制限が主の現行の糖尿病食では、グルコーススパイクは決して防げません。糖尿人の皆さん、是非糖質制限食で身を守ってくださいね。
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非糖尿人でも『食後高血糖が、繰り返されないような食事の取り方』に少しづつでも変えていく必要が有るのではなかろうか。
※血糖値降下剤を飲んでいる人が『糖質制限食』を行うと『低血糖』になることがあるので必ずお医者さんに相談して下さいとのことです。薬を飲んでいない場合は『糖分』を取らなくとも『低血糖』になることは無いそうです。詳しくは関連書籍を参考にしてください。
※医学的には全くの素人です。『糖質制限食』や『糖尿病』に関する情報は以下の書籍、ブログから引用、参考にしたものです。
7/20付け当ブログ『HbA1c・血糖値を下げる『糖質制限食』 - 関連書籍、ブログなど』
http://blog.goo.ne.jp/ms926/e/4601b597a85351e772fb6dd4128c7e0e