ユルトシ、クルトシ

２０２３年も静かに暮れようとしています。しかし今年の夏は暑かった。今日も例年だと雪が降ったりしてすごい寒い大晦日ですが今日の名古屋は１４℃と裸足で自転車に乗れるくらいでした。さて来年はどんな年になるのでしょうか？

そんな中、今日読んだ永井荷風の昭和１２年の「断腸亭日乗」という日記から

「余この頃東京住民の生活を見るに、彼らは其生活について相応に満足と喜悦とを覚ゆるものの如く、軍国政治に対しても更に不安を抱かず、戦争についても更に恐怖せず、むしろこれを喜べるが如き状況なり。」

と、日中戦争で日本が勝っているのでむしろ喜んでいると分析しています。

開戦間際の昭和１６年になると

「元来日本人には理想がなく強気ものに従ひその日その日を気楽に送ることを第一とするなり」と書かれてあります。そしてまた「この国は不頼派ともいうべき一団によって振り回されている」と嘆いています。

今の日本の状況もウクライナもガザも自分には関係ないと思っていると、という忠告のように思えてきます。

どうか来年がウクライナにもガザにもよい年でありますように。