文月(ふみづき)のふみの日である7月23日発行
昭和54(1979)年
当時の郵政省が「ふ」「み」と語呂あわせされる毎月23日を「ふみの日」と定め
手紙に親しむ活動を全国的に展開した
百人一首を題材とした「ふみの日」の切手は
平成18(2006)年から発行 今年で5回目
名 称
ふみの日にちなむ郵便切手
発行日 平成22(2010)年7月23日(金)
種 類 80円郵便切手
(50円切手もあります)
シート構成・意匠
(2)(1)
(4)(3)
(6)(5)
(8)(7)
(10)(9)
(1)光孝天皇(こうこうてんのう) №15
(上の句) 君がため 春の野にいでて 若菜(わかな)つむ
(2)光孝天皇
(下の句)わが衣手(ころもで)に 雪は降りつつ
あなたにあげるために
春の野に出て若葉をつむわたしのそでに
しきりに雪がふりかかってくる
(3)伊勢(いせ) №19
(上の句)難波潟(なにわがた) みじかき蘆(あし)の ふしの間も
(4)伊勢
(下の句)あわでこの世を すぐしてよとや
難波潟(なにわがた)にはえているあしの節の間くらいの短い間でさえも
会うことなしにこの世をすごせとおっしゃるの
(5)前大僧正行尊(さきのだいそうじょうぎょうそん) №66
(上の句)もろともに あは(わ)れと思へ(え) 山桜(やまざくら)
(6)前大僧正行尊
(下の句)花よりほかに しる人もなし
わたしがおまえをなつかしむと同じように、
おまえもわたしをなつかしく思っておくれ 山桜よ
こんな山の奥(おく)では
花よりほかに知っている人もいないわたしなのだから
(7)祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんのうけのきい) №72
(上の句) 音に聞く 高師(たかし)の浜(はま)の あだ波は
(8)祐子内親王家紀伊
(下の句) かけじや袖(そで)の ぬれもこそすれ
うわさに名高い高師の浜の
風もないのに立つ波のような
あなたの浮気(うわき)なことばなど気にかけはしない
思いをかければ
波がかかってぬれるように
涙(なみだ)でそでがぬれるような結果になるから
(9)崇徳院(すとくいん)№77
(上の句) 瀬(せ)をはやみ 岩にせかるる 滝川(たきがわ)の
(10)崇徳院
(下の句) われても末(すえ)に あはむ(ん)とぞ思ふ(う)
川の瀬の流れが速いので
岩にせきとめられた急流が二方に分かれても
また先で一つに合わさるように
いま二人が別れても
きっと将来いっしょになろうと思う
口語訳参考サイト
百人一首を詠もう 百人一首を詠んで、日本の心を感じましょう。
1シート10枚 800円
書
(1)(2)
小山 やす子(こやま やすこ)
(3)(4)
内山 玲子(うちやま れいこ)
(5)(6)山崎 暁子(やまさき きょうこ)
(7)(8)
宮崎 紫光(みやざき しこう)
(9)(10)
三宅 相舟(みやけ そうしゅう)
参考サイト
アルティス・ジャパン
書道ジャーナル研究所
助言・監修等
【歌の監修・現代かな文字監修】
浅田 徹/お茶の水女子大学文教育学部言語文化学科 准教授
【かな文字監修】
三宅 相舟/書家、東洋大学文学部 教授、大東文化大学書道研究所 兼任研究員
切手デザイナー
貝淵 純子
我が国の代表的な古典歌集である
百人一首 を題材に
江戸時代の歌かるた 「光琳かるた(通称)」
の絵柄を基にデザイン
本年は
「気持ちを伝える・想いを伝える歌」 の中から5つを
それぞれ 読み札と取り札 に分けたデザイン
読み札には歌人、取り札には歌を
イメージした風物が描かれている
余白部分に
現代仮名による歌と 歌人の名前を記