分家ヤースケ伝

『本家ヤースケ伝』との相互補完になります。⇒http://blog.goo.ne.jp/goodmiwatya

民主党小論。

2011-06-07 19:25:34 | 時事
1.民主党は仲良しクラブである。

 政治家は今枕詞のように「被災者第一」「被災地救援が第一」と言っているが、それは信用していいのだろうか。
 与党民主党には、それなら、自分たちが今どういう手当を実施しているかを逐一提示する義務がある。
 自民党がしばしば指摘していることだが、震災後3ヶ月も経とうというのに、いまだ瓦礫処理が15%しか完遂していないとはどういうことだろうか。うち5%はボランティアがやったのである。あとは自衛隊だろうか。ある現場にはまだ重機が一台も入っていないというのである。人力だけで瓦礫が処理出来るとは到底思われない。政府霞ヶ関がして来たのはああでもないこうでもないという会議ばかりなのである。

 これに関連して、私にはテレビで見た奇異な場面が思い出される。
 局に呼ばれた原口と山野井がしっかり握手し、「共に戦った仲間だ。同志だ」と互いを讃え合って別れたのである。
 そんなパフォーマンスが敢て必要とされるものだろうか。私はこれで原口は駄目だと見限った。
「共に戦った」と言ってもどこかのカラオケで一緒に飲んだことくらいのものだろう。これが何にも増して重要だというのが彼らの認識なのである。党勢が引こうが伸びようが、彼らはただ自分たちだけが仲良くやって行ければそれで構わないという、趣味の同好会レベルの話なのである。

============

2.(良し悪しは別にしても)党内派閥として機能しているのは小沢派だけである。他は全て「仲良しクラブ活動」の一員として管・仙谷の一派に個々吊り上げられている。「党を割らない」ことが最優先の鳩山もこれと同じで、私は彼の評価も原口レベルに落とすことにした。彼は管不信任で自分に付いて来るのが確認されたのは平野ら数人だけと知って愕然としたという話もある。
 鳩山の官房長官だった平野は、管の子分の北沢と「合意文書」作成に当たったが、詰めの段階で「めど」の時期を明示しなかったため参院代表の輿石東にどやしつけられたという話である。無能な男なのであるが、こんな男しか側近にいない鳩山兄がそもそも問題なのである。

 ポスト管関連の世論調査で、小沢を除名すべきだという意見が80%を超えた。世論というのも「強者へのおもねり・追随」に走るものなのか、馬鹿丸出しとしか私には思われない。世論調査で民主党の支持も管の支持も数%アップしたということだが、これは鳩山も小沢も矛を収めたのだから当然と私は見た。

 唯一小沢派だけが総選挙に勝利した翌日から選挙活動を再開しているが、他派は違う。政策研究だなんだと飲み会を続けて、極端な話今に至っても「勝利の美酒」に酔いしれているのである。「小沢は選挙ばかりだ」という批判?があるのは私も知っている。だが選挙は政治家の就職活動・求職活動なのである。これに失敗した人物は政治家などではないのである。民主党に多い一年生議員らはこれを忘れて仙谷らの脅しに屈服している。仙谷の恫喝に従ったからと言って彼らが全員国会に戻って来られると考えているとしたら思慮が足りない。

 唯一小沢(派)だけが「《国民の生活が一番》という民主党勝利の原点に帰れ」と主張しているというのが現在の民主党の状況である。自民党石破あたりが「小沢だけとは共闘出来ない。なぜなら彼はマニフェストを捨てないからだ」と子供手当てその他を「ばら撒き」だとする立場から小沢拒否に走るのは当然だろうが、同じ民主党内から「マニフェスト見直し」という同様の主張が出て来るということは自分の存在理由を自分で否定していることにならないのか。鳩山を騙す前から国民一般を騙まし討ちにしている管・仙谷ら「書換え」を正当化している連中は、だったら全員議席返上すべきである。

 その石破は「(自分たちが問責で追放した)仙谷は次の民主党首として相応しくないが、それは他党がお決めになることだから」と《仙谷総理》の挙国一致内閣に肯定的な構えである。仙谷は自民・大島ともお友達だからこの《大連合政府》は充分実現する可能性がある。「相手が中国人だから」という理由だけで(!)《体当たり攻撃》現行犯の船長を、裁判にもかけずお引取り願った仙谷でも構わないというのだから、この国の政治は既に相当壊れている。

============

3.自分たちが招いた「政局」へのピントがずれているという点では「オーナー鳩山」も同じである。彼の本音は「管でもいいから民主党を壊したくない!」という一点にあったものである。

 管は自分の「続投宣言」が不評だったため、あの嘘つき枝野まで引出して「辞任はそう遠くない時期に」と言わせて、NHKはこれを何度も放映した。管は今自分の退任時期までも取引材料に使って一日でも長い延命を図っている。「9月まで」「来年1月まで」更には「任期一杯まで」という彼の願望には変更は見られないと私は見ている。だが流石にこれはヤバイと思ったのか、岡田には「そう遠くない時期に」と言わせ、北沢には「9月まで」と言わせるに至っている。これも「6月一杯」という鳩山や自公の要求を拒否していることに変わりはない。

 私が奇異に感じているのは、メルトダウン発覚以降も枝野が何の反省も辞意表明もなく官房長官の職を続投していることである。彼を「大本営発表」と批判したのは田中ヤッシーくらいのものではないか。
 これも彼の親分=仙谷の実力というものなのか、見方に寄っては空恐ろしい事態と言える。

============

4.噂される「大連立」は「政策限定」「期間限定」の選挙管理内閣となる。

 自公と民主党とでは思惑が違うから大連立は呉越同舟・同床異夢とならざるを得ない。行き着く先は早晩総選挙である。民主にはこれを勝ち抜く自信はないから任期一杯まで大連立で凌ぎたい。対する自公は、早期解散によって大勝し一日でも早い「捩れ解消」に至りたいのである。

 今自民党内では『大連立慎重論』が2対1で優勢であるという石原幹事長の談話が入った。
 私は自公も民主も応援しないが、この判断は正しいと思う。入閣を急いでも野党には何らメリットがない。せいぜい仙谷の謀略に嵌るくらいがオチである。

 民主党は参院選以降の世論では既に充分見放されている。選挙という選挙で全部負けているのだから、原口が言ったように「民主党が政権を取ったのは間違いだったかも知れない」と言っても大間違いではないのである。
 ただ我々人類は性懲りも無く過ちを繰返す動物だが、そこから何か教訓を掴む技も備えているのである。w

============



最新の画像もっと見る

コメントを投稿