事務局長通信

「総合福祉法をめぐる動向に思うこと」

 「公約違反」。2月8日に総合福祉部会に示された厚労省案を見て、まずそう思いました。 「先に改正された基本法の基本理念を取り入れ、名称、目的規定を改正すること=廃止になる」「法令廃止は新旧の継続性を考慮しない場合 法的効果をすべてなくす。そうなると6万の事業者指定や支給決定80万弱が、いったん消えて現場に混乱を起こす」と厚労省は説明しましたが、「詭弁」の実例を自ら証明したと思います。
 昨年、8月にまとめられた「骨格提言」は、55人の委員が障害の種別や立場を超えてまとめたものであり、多くの人々の思いが結集されています。議論を重ねていく点も残されていますが、障害者の権利を真に保障するための第一歩として見た時、あるいは、これまでの障害者運動の歴史を振り返って見た時、いずれも骨格提言は大きな到達を築いたと思います。それが今、厳しい局面に立たされている…。
 「期待していたのに」「国が約束を破っていいものか」等、落胆と怒りの声があがっています。一方、自立支援法に賛成・推進していた人の中には「(総合福祉部会は)結局、何も生み出さなかった。時間を浪費しただけ」といった声も上がっています。
 様々な意見に耳を傾けながら、自立支援法を巡る運動がそうであったように、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」の視点にたち、あきらめずに「骨格提言」を盛り込んだ総合福祉法の実現を強く訴えていきたいと思います。そのためには、共同をさらにひろげることが重要です。
 厚労省案の「骨格提言への対応」という資料の中に、「利用者負担」という項目があります。そこには、「共通番号制度における検討…共通番号制度における利用者負担の合算の議論を踏まえた検討が必要」と書かれています。消費税増税を中心とした「税と社会保障の一体改革」、今の政権の最重点課題です。その中に障害者施策も組み入れられている以上、そのことを取り上げていく、「国民的な運動と共同」という大きな視野での運動が必要です。と同時に「ひとりぼちの障害者をなくす」こと、個々の実態や要求を実現する運動が重要だと思います。
 
 明日はめざす会の緊急フォーラムに参加します。全国のみなさんと一緒に、私たちの思いをしっかり広げていきたいと思います。

 実現をめざす大阪の会で、元原告・関係者の思いをまとめたチラシをつくりました。
120213v.pag.pdf

地域における取り組みも重要です。
 2月29日(水)午後1時半から、京都テルサを会場に「みんなの手でつくろう!障害者総合福祉法を! 全関西集会」が行われます。今、焦点となっている障害分野からの発言と、日本障害フォーラム(JDF)幹事長議長の藤井さんからの話があり、終了後は、京都駅までパレードも行います。是非多くの参加をお待ちしています。

 は、先日行われた第2回実行委員会の様子


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記・日常」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事