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春の全国交通安全運動で思うこと

2024年04月06日 | 日記

 

私が高専を卒業して社会人になって数年たった頃,いまから25年ぐらい前,高専生の時の1歳年下の後輩Y君が交通事故で亡くなった。

毎年,日本では交通事故で何千人もの人が亡くなっているので,これを読んでいる人の中にも,家族・親せき・友人・知人が交通事故で亡くなったという人もいるはず。


後輩Y君は,仕事を終えて夕方5時か6時ごろに車を運転して帰宅途中,対向車と正面衝突して死亡。

道の横から農作業車が出てきて,対向車がその農作業車をよけようと反対車線にはみ出して,対向車とY君の車が正面衝突。Y君はシートベルトをしていなかった。

おそらくシートベルトをしていれば死なずにすんだと思われる事故だったらしい。

Y君の過失による事故ではなかったが,Y君が犠牲になってしまった。

Y君の葬儀には,私以外にも私の同級生・先輩・後輩・高専でお世話になった先生も来ていて,高専を卒業して以来の思わぬ再会だったが,もちろんこんな状況で再会してもうれしくもなかった。

その葬儀の時に知ったのだが,実はY君が亡くなった時,Y君の奥さんのおなかの中には一人目の子がいたのだった。


葬儀から数か月が経ち,葬儀に行けなかった私の同級生が「Y君の家に行って,仏さんに手を合わせたい」と言ってきたので,Y君の家(実家)へ一緒に行くことにした。

Y君の家にあがり,仏さんに手を合わせた後,Y君の奥さんは仕事で不在だったのでY君のお母さんといろいろ話をした。すると,ちょっと離れた部屋から赤ちゃんの声が聞こえてきた。

無事生まれてよかった。

しかし,お父さんであるY君は,わが子の顔を見ることなく,声も聞くことなく旅立ってしまった。

生まれてきた子も,お父さんの顔を自分の目で直接見ること,お父さんの声を直接聞くことは絶対にできない。

「子供が小さいときに,父親もしくは母親が事故や病気で旅立ってしまった」という話は,いろいろ読んだり聞いたりしたことがあるが,「一人目の子が母親のおなかにいるときに,父親が事故で旅立ってしまった」という話はY君以外に聞いたことがない。

シートベルトをしてなかったのが悪いのかもれないが,あまりにもむごすぎる。


私がバイクで時々走るツーリングコースから脇道に入った所にY君の家(実家)があって,バイクでそこを走ると毎回必ずこの事を思い出す。

あれから25年ぐらい経った。

Y君の子は,社会人になっている頃。

元気に暮らしているだろうか。

 

 

以上。

 


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