ワールド・ピース・ナウよりいただいたメールから抜粋して転載させて頂きます。
★ガザ地区から医師の報告翻訳
以下は中央ヨーロッパ時間の1月6日(火曜)午前9時半にドイツ紙『南
ドイツ新聞』の電子版に掲載されたものの翻訳です。インタヴューの正確な
日時が不明ですが、内容からしてガザの現地の5日(月曜)の夜中あたりだ
と思われます。ガザには外国人記者が入れないため、地上戦開始下の病院か
らの医師の報告として貴重なものと考え翻訳しました。この翻訳は「訳責;
梶村太一郎/ベルリン」と明記された上で、どしどし転送して下さって結構
です。
原文;http://www.sueddeutsche.de/politik/752/453443/text/
ここではギルベルト医師の写真も掲載されています。
以下翻訳、( )内は訳注。
ーーーーーーーーーーーー
(見出し)ガザ地区の市民犠牲者
「私たちは次から次へと切断手術を続けている」
(記事リード)イスラエルの地上進攻の開始以来市民の犠牲者の数は急増し
ている。ノルウェー人のマッズ・ギルベルトは、現在ガザ地区に滞在してい
る唯一の西側の(欧米の意味)ふたりの医師のひとり。ギルベルトはドラマ
チックな報告をした。
インタヴュー;トーマス・アウ゛ェナリウス記者
(人物解説)マッズ・ギルベルト(Mads Gilbert)61歳、は麻酔医でノル
ウェーのトロムソ大学教授。彼は新年から同僚の同僚の外科医エリク・
フォッセ(Erik Fosse)医師とともにガザ市のシーファ(Schifa)病院で手
術をしている。ふたりはNorah (原文;Norwegian Medical Solidarity
Organization Norah)の会員である。
(インタヴュー始まり)
南ドイツ新聞(以下SZ);ギルベルト博士、ガザの情況はどうですか。
マッズ・ギルベルト(以下MG);今夕の情況はドラマチック以上のものだ。
激しく爆撃されている。この48時間は大変に厳しかった。ガザ市の野菜市
場への攻撃で多数の死傷者が出た。今日病院に運ばれた210人の負傷者の
内だけでも35人が救急部門で死亡した。死者の内で18人が9歳以下の子
供たちだ。私たちは次から次へと切断手術を続けている。廊下は切断手術を
受けた患者でいっぱいだ。私はすでに手術をいくらしたか数えられない。
SZ;犠牲者のうち子供と女性はどれくらいでしょうか。
MG;今日、私はひとりの子供の手を切断手術した。この子は家族のうち11
人を失っている。私たちのところに九ヶ月の赤ん坊がいるが、この子の家族
は全員がイスラエルによって殺された。市民の犠牲者の数は急激に増加して
いる。月曜日の晩には死者は540人、負傷者は2550人だった。死者の
30パーセントと、負傷者の45パーセントが女性と子供だ。これまでで、
子供の死者は117人、負傷者は744人だ。
SZ;救助隊の作業はどんなに危険ですか。
MG;今日は救急車二台が襲撃された。二人の救助隊員が殺されたが、彼らは
狙われて攻撃されている。シーファ病院の隣のモスク(イスラム寺院)が空
襲された。そのため病院の窓ガラスがすべて割れてしまった。今は外の気温
は摂氏7度だから患者全員が震えている。医師や看護人ももちろん同じだ
が。これら全てが理解を絶することだ。
SZ;病院の職員の情況はどうでしょうか。
MG;ひとつだけ強調したい。この病院には現時点で、医師、看護人、ボラン
ティアが50人いる。私たちは爆撃音を聞きながら、負傷者を満載した車を
待っている。私はこれまでに、彼らパレスチナ人の医師たちと助手たちほど
献身的な働きをする人間を見たことがない。
SZ;あなたはハマスの戦闘員も治療しますか。
MG;その質問は適切ではない。私たちはここで医師として誰でも治療する。
わたしたちはイスラエルの兵士にもそうするだろう。しかし、私は何百人も
の患者を診たが、その内でハマスの戦闘員はたったふたりだけだった。
SZ;何が最も緊急に必要でしょうか。
MG;とりあえず緊急なのは、爆撃を停止し、イスラエルが境界の通路を開
き、食料と燃料をガザへ運ぶことだ。
SZ;あなた自身は安全ですか。
MG;150万人のパレスチナ人が、この世界最大の牢獄に閉じ込められてい
る。彼らは恐れてはいない。なぜ私たちが恐れるべきだろうか。
SZ;あなたはどのようにしてガザ地区に入り込んだのですか。
MG;私たちは元旦にラファ(Rafah)経由で入って来た。ノルウェー政府が
エジプトの指導部に非常に大きな外交圧力を掛けたのだ。そのおかげで入っ
て来れた。私はなぜ他の西側の医師たちが来ないか疑問に思っている。世界
はここで何が起こっているかを見ることが出来ない。私たちだけが西側の代
理人だ。私たちは、援助すべき医師なのだ。それと同時に私たちは世界中の
メディアに電話で情報を伝えなければならない。同僚とここへ来ていらい、
私たちは時間を忘れて働いている。あの音が聴こえますか。また爆撃されて
いる。ここで話しを終わりにしなければなりません。
(インタヴュー終わり。翻訳以上)
「訳責;梶村太一郎/ベルリン」
★ガザ地区から医師の報告翻訳
以下は中央ヨーロッパ時間の1月6日(火曜)午前9時半にドイツ紙『南
ドイツ新聞』の電子版に掲載されたものの翻訳です。インタヴューの正確な
日時が不明ですが、内容からしてガザの現地の5日(月曜)の夜中あたりだ
と思われます。ガザには外国人記者が入れないため、地上戦開始下の病院か
らの医師の報告として貴重なものと考え翻訳しました。この翻訳は「訳責;
梶村太一郎/ベルリン」と明記された上で、どしどし転送して下さって結構
です。
原文;http://www.sueddeutsche.de/politik/752/453443/text/
ここではギルベルト医師の写真も掲載されています。
以下翻訳、( )内は訳注。
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(見出し)ガザ地区の市民犠牲者
「私たちは次から次へと切断手術を続けている」
(記事リード)イスラエルの地上進攻の開始以来市民の犠牲者の数は急増し
ている。ノルウェー人のマッズ・ギルベルトは、現在ガザ地区に滞在してい
る唯一の西側の(欧米の意味)ふたりの医師のひとり。ギルベルトはドラマ
チックな報告をした。
インタヴュー;トーマス・アウ゛ェナリウス記者
(人物解説)マッズ・ギルベルト(Mads Gilbert)61歳、は麻酔医でノル
ウェーのトロムソ大学教授。彼は新年から同僚の同僚の外科医エリク・
フォッセ(Erik Fosse)医師とともにガザ市のシーファ(Schifa)病院で手
術をしている。ふたりはNorah (原文;Norwegian Medical Solidarity
Organization Norah)の会員である。
(インタヴュー始まり)
南ドイツ新聞(以下SZ);ギルベルト博士、ガザの情況はどうですか。
マッズ・ギルベルト(以下MG);今夕の情況はドラマチック以上のものだ。
激しく爆撃されている。この48時間は大変に厳しかった。ガザ市の野菜市
場への攻撃で多数の死傷者が出た。今日病院に運ばれた210人の負傷者の
内だけでも35人が救急部門で死亡した。死者の内で18人が9歳以下の子
供たちだ。私たちは次から次へと切断手術を続けている。廊下は切断手術を
受けた患者でいっぱいだ。私はすでに手術をいくらしたか数えられない。
SZ;犠牲者のうち子供と女性はどれくらいでしょうか。
MG;今日、私はひとりの子供の手を切断手術した。この子は家族のうち11
人を失っている。私たちのところに九ヶ月の赤ん坊がいるが、この子の家族
は全員がイスラエルによって殺された。市民の犠牲者の数は急激に増加して
いる。月曜日の晩には死者は540人、負傷者は2550人だった。死者の
30パーセントと、負傷者の45パーセントが女性と子供だ。これまでで、
子供の死者は117人、負傷者は744人だ。
SZ;救助隊の作業はどんなに危険ですか。
MG;今日は救急車二台が襲撃された。二人の救助隊員が殺されたが、彼らは
狙われて攻撃されている。シーファ病院の隣のモスク(イスラム寺院)が空
襲された。そのため病院の窓ガラスがすべて割れてしまった。今は外の気温
は摂氏7度だから患者全員が震えている。医師や看護人ももちろん同じだ
が。これら全てが理解を絶することだ。
SZ;病院の職員の情況はどうでしょうか。
MG;ひとつだけ強調したい。この病院には現時点で、医師、看護人、ボラン
ティアが50人いる。私たちは爆撃音を聞きながら、負傷者を満載した車を
待っている。私はこれまでに、彼らパレスチナ人の医師たちと助手たちほど
献身的な働きをする人間を見たことがない。
SZ;あなたはハマスの戦闘員も治療しますか。
MG;その質問は適切ではない。私たちはここで医師として誰でも治療する。
わたしたちはイスラエルの兵士にもそうするだろう。しかし、私は何百人も
の患者を診たが、その内でハマスの戦闘員はたったふたりだけだった。
SZ;何が最も緊急に必要でしょうか。
MG;とりあえず緊急なのは、爆撃を停止し、イスラエルが境界の通路を開
き、食料と燃料をガザへ運ぶことだ。
SZ;あなた自身は安全ですか。
MG;150万人のパレスチナ人が、この世界最大の牢獄に閉じ込められてい
る。彼らは恐れてはいない。なぜ私たちが恐れるべきだろうか。
SZ;あなたはどのようにしてガザ地区に入り込んだのですか。
MG;私たちは元旦にラファ(Rafah)経由で入って来た。ノルウェー政府が
エジプトの指導部に非常に大きな外交圧力を掛けたのだ。そのおかげで入っ
て来れた。私はなぜ他の西側の医師たちが来ないか疑問に思っている。世界
はここで何が起こっているかを見ることが出来ない。私たちだけが西側の代
理人だ。私たちは、援助すべき医師なのだ。それと同時に私たちは世界中の
メディアに電話で情報を伝えなければならない。同僚とここへ来ていらい、
私たちは時間を忘れて働いている。あの音が聴こえますか。また爆撃されて
いる。ここで話しを終わりにしなければなりません。
(インタヴュー終わり。翻訳以上)
「訳責;梶村太一郎/ベルリン」