見たくも聞きたくも無いニュース番組を聞かされていたら、
迷子の四歳児を助けた小学生が表彰された、
みたいな話が流れてきました。
その子が言うには、
「雨の中、小さい子がぬれながら歩いていて、
迷子だとすぐわかった。
でも周りの大人は気にも留めなかった。
だから自分が声をかけて警察に連れて行った。
大人はもっと周りを気にして欲しい」
のような。
久しぶりにものすごくいらつきました。
そんなこどもがぬれながら歩いていて、
気にならないわけがないでしょう。
でも周りに親でもいない状態でへたに声をかけたりしたら
誘拐を疑われて、それに対抗できないから、
気にしながらも何もできずに
去るしかなかったのではないでしょうか。
わたしも似た状況になったことがあります。
家から抜け出てきた感じの、一歳だか二歳だかわからないこどもが
そこらへんを歩いていて。
こんな年の子どもを一人にするなんて危ないなと思って
周りを見回して、親御さんの姿を探したときに、気づくのです。
――こうして周りに親がいないことを確かめてから声をかけるのって、
誘拐犯と同じなんじゃない?
このときのわたしの行動を見られていたとしたら、
その人は後に、「人がいないことを確かめてから
小さな子に声をかけて連れ去ろうとした」
とわたしのことを言うかもしれません。
そしたらわたしはそのまま誘拐未遂です。
人を助けようとして、逆に犯罪者にされたら
たまったものではありません。
となれば、その子がどうなろうと、
もう無視してそこを離れるしかありませんでした。
でも、小学生だったら。
その子に声をかけて親御さんを探しても、
どこかの交番に連れて行っても、
不審者や誘拐犯だと言われるどころか、誉められるのでしょう。
その差です。
なのに。迷子を見つけて、迷子に声をかけ、
警察につれていってほめられたというだけの幸運なこどもが。
自分がこどもだからこそ、許される行為をしただけのこどもが。
大人が迷子のこどもを気にもかけなかったみたいなことを
どの口でいうのかと。
ほんとうにいらつきました。
そういえば、下校時間に流れる放送も。
全国同じなのかは知りませんが、5時くらいになると、
「そろそろ下校時刻です。ぼくたちわたしたちの安全のために
みまもり活動をよろしくお願いします」
みたいなこども録音声が響いてきます。
あれも聞くたびいらつきます。
なぜかといえば、不審者情報みたいなものに、
『下校中、見知らぬ老人から「おかえり」と
声をかけられる事案があった』
というような文字を見たからです。
こどもたちの見守りだからといって外に出て。
こどもたちの安全を見守っていて。
目の前、家の前でも通れば、「おかえり」くらい
声を出す人がいたって、別に不審でもなんでもないでしょう。
単なるあいさつです。
なのにそれを、こどもは。
家に帰って、
「今日知らない人に『おかえり』って声をかけられた!
怖い! 不審! あの人不審者だ! 情報流して!」
とか得意げに言うのでしょうか?
こどもの安全のために見守れ、と流れてくるあの放送は、
実際なにを求めているんでしょうか。
うっかり声をかけたら不審者情報に流れるとして。
外に出て黙ってこどもを見守っていたとしても、今度は
『黙ってじっと見つめてくる不審者が』
とか流すんでしょうし、
こどもには視線を送らず、何かをしている振りをしながらも
周りに気を配り、不審者がいないかどうかを監視する行為をしろ、
と言っているのでしょうか?
具体的にどういう行為をすればいいのかも説明せず、
よくわからない『見守り』的なことをしろと
いけしゃあしゃあと言ってくるのが、あの放送は嫌いです。
こどもたちや時代が、こどもに何かしらの働きかけをする人間を
不審者不審者と不名誉を押し付けるから、
大人はこどもから距離をとっているのに。
当のこどもがそれについて文句を言うとか……ふざけるなと。
こういうのに触れると、
こんなくだらない『こども』なんて
いっそ絶滅してしまえと思ってしまいます。
なんて言うと、
親にもなれず親の気持ちもわからない不幸せな人間が
瑣末なことが気に障って世を憎んでる、とか
わたしのことをわらいでもするんでしょうかねえ。
迷子の四歳児を助けた小学生が表彰された、
みたいな話が流れてきました。
その子が言うには、
「雨の中、小さい子がぬれながら歩いていて、
迷子だとすぐわかった。
でも周りの大人は気にも留めなかった。
だから自分が声をかけて警察に連れて行った。
大人はもっと周りを気にして欲しい」
のような。
久しぶりにものすごくいらつきました。
そんなこどもがぬれながら歩いていて、
気にならないわけがないでしょう。
でも周りに親でもいない状態でへたに声をかけたりしたら
誘拐を疑われて、それに対抗できないから、
気にしながらも何もできずに
去るしかなかったのではないでしょうか。
わたしも似た状況になったことがあります。
家から抜け出てきた感じの、一歳だか二歳だかわからないこどもが
そこらへんを歩いていて。
こんな年の子どもを一人にするなんて危ないなと思って
周りを見回して、親御さんの姿を探したときに、気づくのです。
――こうして周りに親がいないことを確かめてから声をかけるのって、
誘拐犯と同じなんじゃない?
このときのわたしの行動を見られていたとしたら、
その人は後に、「人がいないことを確かめてから
小さな子に声をかけて連れ去ろうとした」
とわたしのことを言うかもしれません。
そしたらわたしはそのまま誘拐未遂です。
人を助けようとして、逆に犯罪者にされたら
たまったものではありません。
となれば、その子がどうなろうと、
もう無視してそこを離れるしかありませんでした。
でも、小学生だったら。
その子に声をかけて親御さんを探しても、
どこかの交番に連れて行っても、
不審者や誘拐犯だと言われるどころか、誉められるのでしょう。
その差です。
なのに。迷子を見つけて、迷子に声をかけ、
警察につれていってほめられたというだけの幸運なこどもが。
自分がこどもだからこそ、許される行為をしただけのこどもが。
大人が迷子のこどもを気にもかけなかったみたいなことを
どの口でいうのかと。
ほんとうにいらつきました。
そういえば、下校時間に流れる放送も。
全国同じなのかは知りませんが、5時くらいになると、
「そろそろ下校時刻です。ぼくたちわたしたちの安全のために
みまもり活動をよろしくお願いします」
みたいなこども録音声が響いてきます。
あれも聞くたびいらつきます。
なぜかといえば、不審者情報みたいなものに、
『下校中、見知らぬ老人から「おかえり」と
声をかけられる事案があった』
というような文字を見たからです。
こどもたちの見守りだからといって外に出て。
こどもたちの安全を見守っていて。
目の前、家の前でも通れば、「おかえり」くらい
声を出す人がいたって、別に不審でもなんでもないでしょう。
単なるあいさつです。
なのにそれを、こどもは。
家に帰って、
「今日知らない人に『おかえり』って声をかけられた!
怖い! 不審! あの人不審者だ! 情報流して!」
とか得意げに言うのでしょうか?
こどもの安全のために見守れ、と流れてくるあの放送は、
実際なにを求めているんでしょうか。
うっかり声をかけたら不審者情報に流れるとして。
外に出て黙ってこどもを見守っていたとしても、今度は
『黙ってじっと見つめてくる不審者が』
とか流すんでしょうし、
こどもには視線を送らず、何かをしている振りをしながらも
周りに気を配り、不審者がいないかどうかを監視する行為をしろ、
と言っているのでしょうか?
具体的にどういう行為をすればいいのかも説明せず、
よくわからない『見守り』的なことをしろと
いけしゃあしゃあと言ってくるのが、あの放送は嫌いです。
こどもたちや時代が、こどもに何かしらの働きかけをする人間を
不審者不審者と不名誉を押し付けるから、
大人はこどもから距離をとっているのに。
当のこどもがそれについて文句を言うとか……ふざけるなと。
こういうのに触れると、
こんなくだらない『こども』なんて
いっそ絶滅してしまえと思ってしまいます。
なんて言うと、
親にもなれず親の気持ちもわからない不幸せな人間が
瑣末なことが気に障って世を憎んでる、とか
わたしのことをわらいでもするんでしょうかねえ。