ネタのためにと友達からイラストを頼まれて、
擬人化とイメージキャラ化について
ちょっと勉強をはじめました。
はじめは、人でないものを人っぽくする、
つまり擬人化すればいいだけだと思って
擬人化について調べていたのですが、
調べていくうちに物を人間化するのには
かなり方向の違うベクトルが
いくつかあるようだとわかりました。
まずは、モノに手足や顔をつけるタイプ。
たとえばさつまいもだったら、
さつまいもが二本の足で立位を取り、
軍手をつけたような手を振りながら
にこっと笑うようなものです。
これはとりあえず『付喪神化』とでも
言っておきましょう。
このキャラに名前をつける場合、
元になったものがもじられることが多いです。
さつまいもなら『さつま妹子』みたいな。
札幌はテレビ塔の、『テレビ父さん』なども
この形式です。
次に、モノ自体を人間化するタイプ。
素体ドールを服や髪などで工夫して飾りつけ、
完成したドールを見て、
元のものが連想できるようなものです。
これは『連想擬人化』とでも言っておきます。
たとえばさつまいもだったら
服の外側が赤紫で、袖裏や襟などが黄色、
帽子や髪でさつまいものしっぽのように
きゅるっとしたのがついたりします。
このキャラに名前をつける場合、
上で述べた付喪神化と同じ形式で
つけられることが多いです。
そして今回わかった――
モノのブランド商品を人間化するタイプ。
ここに考え及ぶまでに二日かかりました。
モノ自体を擬人化するのではなく、
モノのブランドイメージをキャラ化するもので、
『ブランド擬人化』とでも言っておきましょう。
たとえばさつまいもだと、
連想擬人化では、擬人化から元のもの
(ここではさつまいも)が連想できるなら、
服装はウエスタンでもドレスでも、
なんでもよかったのです。
でもブランド擬人化ではそうはいきません。
『さつまいも』自体ではなく、
さつまいもの一ブランドである、たとえば
『かんしょ先生』をイメージさせなければ
いけないからです。
たとえば、種いもが日本とアメリカのものを
かけあわせて作られたものだとしたら、
キャラは日米ハーフにして、
服装も和洋折衷などが合うでしょう。
もし純日本産の種芋なら、
キャラの服装や人種も
純日本人にしたほうが合うでしょう。
……そういうことです。
逆に、見た目はさつまいもそのものを
連想させなくていいということになります。
むしろ重要なのは、ブランドがどういうものか
という説明を絵で表現することです。
たとえば、病気に強いならたくましく、
寒さや温度変化に強いなら元気に、
水気があるならしっとりと、
ほくほくしているならさっぱりと。
その土地の名産なら、
その土地をイメージするシンボルも
あるといいかもしれません。
そしてネーミングはさつまいものもじりでなく、
ブランドネームに関連したものになります。
つまり、ブランド擬人化では、
モノ(さつまいも)の見た目よりも、
モノの内面を表すことが重要になるのです。
それには、そのブランドがどういうもので、
どこが発祥で、なにが売りなのか。
特徴はどこで、他人にどうアピールしたいのか
という会社で言う販売営業職と同じように、
その『商品』の知識を持っていないと
下地が作れないのです。
今回はたいしたことのないネタなので
適当でいいですが、本気でイメージキャラを
考えるとしたら、これはすごくむずかしいことだと
身に染みてわかりました。
しかも絵は等身が低いほうがかわいく見えるのですが
わたしの絵はパーツはいいだけ単純なのに、
変に背は高くて基本5.5等身です。
目も大きいほうがかわいく見えるのに、
わたしの描く目は基本、棒です。
せめてわたしも、等身の低いキャラを
かわいく描けるようになりたいです。