最近、外でポケモンGOをたしなんでいると、
スマートフォンが異様に熱くなってまともに動かなくなることも
起こり始めました。
これをどうにかしたいと思って考えたのが、自作クーラーです。
でも、空冷では本当に熱くなったら冷えないだろうし、
積極的に冷える何かがあったほうがいい気がしました。
そこで思いついたのはペルチェ素子。
……というのがこれまでのあらすじです。
ペルチェの到着まで一か月近く。
どういう形にしたらいいのか、手持ちの何が使えるのか、
ぼちぼちと考えました。
自由に使えるお金がそこそこあれば、いい材料が使えて、
かっこいい形にできる感じはしましたが、
わたしに自由に使えるお金はろくにないので
なるべく安上がりにすませつつ、見た目を整えることを狙って
設計します。
一応完成したのが、これ。
◆◆画像19-06-26_001◆◆
◆◆画像19-06-26_002◆◆
◆◆画像19-06-26_003◆◆
持ち運び用に設計したので、エアフロー上、
置いては効果が発揮できません。
網の台の上に置けばだいじょうぶですけど。
動作は5V。スマートフォン用モバイルバッテリーをつなげば動きます。
空冷タイプではないので、電気を流していないと
冷却作用はほとんどありません。
大変だったところは以下。
・箱の穴あけやバリ取りなどにものすごい手間と時間。
・箱に用意していた放熱フィンが入らなくなり
フィンを変更したせいで設計しなおし。
・新フィンがネジ止めしにくいもので、最終組み上げの際には
ネジ穴の位置が想像していたよりも悪くなって一苦労。
・M2のナットがなかったので買いに行ったらホームセンターでは
一切売っていなくて通販で注文することになり、さらに時間が。
・ほぼ完成で動作テストをしたら動かなくて調べたら、
USBコネクタの頭が壊れていた。
というもろもろの出来事はありましたが、
どうにか完成してよかったです。
なお、性能は、室温28度で起動したところ、
すぐに19.4度まで下がるくらいの冷却力でした。
(2枚目の写真参照)
やはり空冷でなく、電気と科学の力です。
このレベルの冷えだと、
お風呂なら『熱っ!』と言ってしまうお湯レベル、
45度になって高熱警告が出たスマートフォンを、
『ちょっとぬるいかな』という37度くらい、
警告外温度まで下げられるはずです。
●かかった金額目安
・アルミ板………400円
・放熱フィン……1300円
・ファン…………300円
・ペルチェ………300円
・箱………………110円
・USBコネクタ …110円
・M2ナット………50円
・M2ネジ…………100円
材料を一からそろえたら、2670円くらいするようです。
今回は試作機ということで手持ちのフィンとファンを使いましたが、
そのせいで、入れ物やファンの位置などで
ものすごく苦労するはめになってしまいました。
もし、出来上がりから逆算して、
ちょうどいいパーツを買っていれば、
もっと楽に、性能のいいものは作れたと思います。
特に、今回いじってみて初めてわかったのは、
アルミ板の重要性です。
ここにきちんとお金をかけて、アルミのグレードを上げて、
けちらず使えれば、手入れも楽で冷却に三倍以上の
エネルギーゲインがあるものが作れたかもしれません。
あと、意外と高くて使うのを最小限に抑えた、M2のミリネジ。
これもしっかり使えたら、もっといい感じに作れたと思います。
わたしが最初に考えていたのは、持ち手のある銃タイプでしたが
小さくて持ち運びがいいほうが便利だと言われたので箱にしました。
加工のしやすさと熱伝導を考えて金属箱にしたのですが、
いざやってみると、薄くて手を切りそうだし、
加工は大変だし、給排気の穴をあけなければいけないし、と
ものすごく苦労しました。
冷却を考えるなら、全部囲われている箱より、
どこかがあいているタイプのほうが楽だとわかりました。
といったことなど、作っている間にいろいろ気づくこともあり、
調べてよさそうな部品も見つけたこともあり、
ちゃんと部品を買って作ったら、もっとおもしろいのができそうです。
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持ち運びを考えると大変になりますが、
持ち運ばず、水平においてタブレットなどを冷やせる
大きめハイパワークーラーなんかは
もっと簡単に作れそうな気がします。
ペルチェはもうすこしいじってみたいし、
売れるならサイトに出したりしてみるんですけどねえ。