12/12 線画 1時間45分
12/13 彩色 3時間
12/14 彩色 3時間
約8時間で完成です。
◆◆画像08-12-15◆◆

色も感じもわたしらしく仕上がったと思います。
自分でも忘れるかもしれないので背景説明。
『うしと見し世ぞ』は『牛と見る世』と
『憂しと見る世』とをかけていて、
世の象徴が亀と象と地球です。
なんとなくインド風なのは、
牛のほうが、牛に乗った女神が
インドにいたような気がしたからです。
サラスヴァティが乗っていたような気がしましたが、
描いてから調べたらどうも乗っていないようでした。
でももう修正不可なのでそのまま描いてこんな感じに。
牛はなんとなく赤べこにしてみました。
そしてすべての元にしているのは、和歌の歌遊びです。
『うしと見し世ぞ 今は恋しき』の元歌は、
『ながらえば またこのごろや しのばれん。
憂しと見し世ぞ 今は恋しき』
で、藤原清輔です。
意味は、
『苦しいと思っていた世の中も、
今は いとしく思えます。
生きながらえることができたなら、
同じくつらいと思っているこの今をも
愛しく思い出すことができるでしょう』
とでもなるでしょうか。
『うし』という発音が入る言葉を
ひたすら考えているときに思いついたのが
この歌の断片でしたが、
実際に見てみたら今の気持ちを
よくあらわしている気がしてすぐに決定しました。
別にわたしがどうこうなるから、ではなく、
ただ単に『生きていたい』、『生きぬくんだ』
という意志に合った、という意味です。
わたしのネタは本来こういう感じですが、
わかりにくいと評判です。
似たような境遇にある方、
年始状の彩りに使って構いませんことよ。