昨日はひどい雨で、桜も散ってしまったかと
あわてて国立に桜を見に行きました。
思ったとおり桜の花はほとんどなく、
今年は時期を逃してしまったと、がっかりしながら見ていきました。
わたしは桜は咲いているよりも、散っている瞬間を見るのが好きなので、
どうせ散るなら美しく舞ってくれないかと眺めていたのですが、
ちっとも散らない上に、地面に花びらすら落ちていません。
雨でそれほど流れるものなのかと、さらにがっかりしながら
いつもの歩道橋に登って眺めていたら、
花の周りがとても膨らんでいます。
◆◆画像16-03-30◆◆
もうしぼんじゃったのかあと見ていたら、
そばの人が話している声が聞こえます。
「さくら、もうすぐだね」
その瞬間、すべてが がつっとつながりました。
そう、目の前のふくらみはつぼみなのです。
道に花びらが落ちていないのは、落ちるほど咲いていないからです。
いつもはこの時期にはもう咲いているはず、というのと
昨日の雨でほとんど散らされたはず、という思い込みが
目を曇らせていたということに気づいて、
危なくうなり声をあげるところでした。
いつも思い込みはなくそうと思ってはいるものの、
実際思い込みなく物事を見るのは難しいと思い知ります。