金閣寺の舎利殿はパーフェクトな美しさ。凛とした空気が感動を深める。ジェリーさんは私より1歳年上、トーマスさんはもっと年上のようにお見受けした。年齢がバレることを気にしなくていい同世代のゲストだったので、いつもの持ちネタを披露した。「この建物は1950年に放火され焼け落ちたが、1955年に再建された。私も1955年に生まれた。どっちがきれい?舎利殿は1987年に20キログラムの金を使って修復されたが、私は整形手術を受けていません。」
龍門の滝の前ではジェリーさんが “Puff the magic dragon,,,,”を美しい声で、1番の最後まで歌ってくれた。
ジェリーさんは舎利殿を手に乗せて写真撮影。思ったより軽かったそうだ。
お土産を買ってから、お豆の試食。わさびピーナッツとカッシュナッツを購入された。
タクシーで、嵐山へ。それほど混んでいなかった。他人が入らない写真を撮ってあげることができた。
天龍寺の庭園。冬は花が少ないが、蝋梅が満開だった。
天龍寺の池の鯉。冬でも元気。冬眠しないのかな?
ベンチに座ってお庭を鑑賞。この頃にはジェリーさんはもう年の近いお友達になっていた。お友達には思ったことをなんでも口にできる。ブロークンイングリッシュは気にしない。
天龍寺の法堂の前にクラウンのタクシーが停まっていた。ジェリーさん、大興奮。アメリカではトヨタのレクサスに乗っているが、クラウンが大好きだそうだ。でもアメリカでは売っていない。送りましょうか?
天龍寺から桂川に向かって歩くと、たくさんの羅漢さんがいらっしゃる。豊かな表情に笑っちゃいました。
ランチは嵐山の豆腐レストラン『松ヶ枝』で。ジェリーさんが豆腐が食べたいとおっしゃるので、電話で予約した。人気のレストランなので、この季節でも予約が必須。写真は玄関の梅の盆栽。
ジェリーさんと私は豆腐御膳を注文した。先付けだけでも十分、満足した。
白い豆腐にはそば粉が、緑の方には抹茶が入っている。どちらも国産の大豆から作った豆乳が使われている。白い方がより美味しかった。ジェリーさんと意見が一致。トーマスさんは天丼を食べられた。実はお二人は昨夜、南禅寺の近くで湯豆腐を食べられたそうだ。南禅寺には有名な豆腐料理のお店がある。トーマスさんはお豆腐があまり好きではないそうだ。ツアーの主なプランはジェリーさんが作り、交通機関やホテルなどについてはトーマスさんが完璧なプランを立てるそうだ。食べ終わった後、トーマスさんの古い日本人の友人に電話をした。メールの返信がないので心配されていた。三鷹市のお宅に私が電話をしたら奥様が出られた。ご主人は最近、亡くなられたということだった。返す言葉がなかった。
この後、阪急電車と京阪電車で伏見稲荷大社に行った。千本鳥居の入り口で、トーマスさんがリタイア。歩くのには問題がなかったが、最初から神社仏閣より買い物に興味があるとおっしゃっていた。日本的な生地でできた物を買いたいそうだ。ここから買い物ツアーに変更! タクシーで清水寺の茶碗坂に行き、お店を回った。茶碗坂には和のものを売っているお店が多い。いつもすいている。
トーマスさんがハンカチを買われた。
岡本織物店。
皇族も使われる龍村美術織物
朝日陶庵にも行った。茶碗坂と清水坂を跨ぐあさひ坂にある。カトラリーや和柄のエプロンを買われた。
ジェリーさんは清水寺の本堂に行きたそうにしておられたが、しばし考えてトーマスさんと一緒に行動することを選ばれた。清水坂の京焼・清水焼の専門店、朝日堂に案内したら、ここでツアーは終わってください、と言われた。お二人でじっくりお店を見学し、他のお店もご覧になりたいようだった。タクシーが拾いやすい所の地図を書いて、ツアーは終了した。お二人とも美しいものに興味がおありだった。ジェリーさんはシェル石油を退職した後、アーティストになられた。私が「すごいね〜」と言うと、「アーティストと自称したら、アーティストなのよ」と言われた。私もこれから書道家と言おうかな。
1人で祇園まで歩いた。途中、悪縁を断ち切ることができる安井金毘羅宮の境内を通った。今日も素敵なゲストに出会えた。