TOHOシネマズ・難波
「モーリタニアン 黒塗りの記録」
主人公はモーリタニア人のサラヒ。このポスターの右上の人。2001年の9.11事件の2ヶ月後に現地の警察に連行され、アメリカに送られる。嫌疑は同時多発テロの容疑者たちと深く関わっていたこと。拘束され、悪名高き、グアンタナモ収容所の独房に入れられるが、裁判は一度も開かれない。母親や家族は弁護士を探すが、そんな事件に誰も関わりたくない。そのとき、颯爽と登場するのが、ジョディ・フォスター(写真左上)が演じるナンシー弁護士。2005年に「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴えることになる。一方、写真右下のカウチ大佐は軍の上司からサラヒを起訴することを要請される。左下の女性はナンシーの部下の弁護士。弁護士による再三の開示請求でようやく、機密文書が開示され、ナンシー達は13万ページの文書を調べ、サラヒが凄まじいばかりの虐待と拷問を受けていたことを知る。肉体的、精神的に追い詰められたサラヒが自白を強要されたのだ。拷問の場面は目を背けたくなる映像の連続だったが、20時間以上、同じ姿勢をとるという拷問もあった。カウチ大佐も同じ文書を読み、この仕事を降りることを決意する。ナンシーの弁護のおかげで、2010年に釈放命令が下された。ところが、アメリカ政府が控訴したので、釈放されるまで、さらに7年収容所に拘束された。
この映画のすごいところは、実話だということ。最後に本人が登場する。弁護士に勧められて手記を英語で書く。英語は収容所で習得した。その手記は政府に「黒塗り」にされて、英語のみならず、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語などで出版されている。自由の国、アメリカでこのようなことが行われていた。でもそれを告発し、映画にしてしまうのもアメリカ。大物女優、ジョディ・フォスターが出演している。2019年の政府を批判する日本映画「新聞記者」では、出演すると色がついてしまう、と出演を渋った女優がいたと聞く。主演が韓国人女優だったのには驚いた。Netflix版では、主演は米倉涼子だった。また、公文書の改竄を強制された苦痛のために自殺した職員の妻が、財務省に公文書の開示を求めて提訴したが、不開示の決定が下された。朝日新聞のスクープにより、元の文書と改竄された文書が明らかにされ、「安倍昭恵」などの文字が削除されたことをみんな知っているのに。
映画のあとは、ランチ。高島屋デパートの後ろに見える、スイスホテルに行った。
10階に、日本料理の「花暦」というレストランがある。写真、右側
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先附けとお造り
メインのビーフステーキ。こんなに小さかった!
デザートは、胡麻のプリン
お昼から、贅沢をしてしまった😅