この竹の道を抜けるとフォーシーズンズ・ホテルがある。
ゲストはトロントからお越しになった素敵な新婚さん。27歳と28歳。大学で知り合われたそうだ。これを使って行程を簡単に説明した。すると最後に行く伏見稲荷はスキップされたいとのことだった。東京、箱根、富士山を旅行し、何度も神社に行かれたそうだ。
近鉄京都駅に着いたら、急行は出たあとだった。次の急行に乗ると、奈良に着くのが10時半ごろになる。520円の特急券を買えば、10時過ぎに奈良駅に到着できる。予算はなんとかなるだろう。特急に乗って快適な列車旅を味わっていただいた。
駅からバスに乗って、東大寺前に到着。いきなり鹿と戯れた。私が鹿せんべいをあげようとすると鹿の大群に取り囲まれた。焦っている私の写真を、ゲストに笑いながら撮られてしまった。このあと、ちょっとした事件が。ミスターが鹿の『なに』を踏んでしまった。ウェットティッシュだけではきれいにならなかったので、靴底を簡単に洗い、ティッシュで拭いた。これも思い出。ガイド中は説明したり、ゲストの写真を撮るのに忙しいので、ここに載せる鹿の写真を撮る余裕はなかった。
東大寺の大仏殿に向かった。
大仏殿の手前にこのようなものがあった。調べてみると、10月15日に『大仏さま 秋の祭り』が催されるそうだ。743年10月15日に大仏さまを作ろう！という、『詔（みことのり）』が聖武天皇より発願されたことを祝うお祭り。表千家による献茶式も行われるそうだ。
この大きな大仏さまを見ても、それほど感動されていなかった。歩くのも見物するのも速い。ツアーがどんどん進む。あまり説明を望んでおられないようだったので、簡単にした。
東大寺から若草山を見ながら、春日大社に向かった。とても暑かった。ゲストは歩くのが速いので、私が後ろについていく感じになった。
春日神社の特別拝観を終えた時、ミスターが利酒する酒蔵に行くのもやめてホテルに帰りたいとおっしゃった。頭が痛いそうだ。実は今朝、起きた時から頭痛がしたということを、その時、知った。炎天下を歩いて悪化したのだろう。体調が悪いのに、よくツアーに参加してくれた。お二人とも礼儀正しくて、ニコニコされていたので、気が付かなかった。お二人がさっさと歩いた理由がわかった。
『go』アプリでタクシーを呼び、JR奈良駅に行った。快速電車が来るまで少し時間があったので、1階のスーパーでお菓子と飲み物を買われた。パンを食べるほどの食欲もないようだった。電車の中では、お二人ともよく眠っておられた。旅行中は毎日どこかに行き、毎日たくさん歩いたので、疲れが溜まっていることだろう。明後日、帰国される。ホテルまでお送りしてツアーは終了。ミスターはTik Tokで、ミセスはUberのようなデリバリーの会社で働いている。お二人はユダヤ人なので、今年の5月にシナゴーグで結婚式を挙げたそうだ。幸せのお裾分けをもらった。明日は元気になって、京都を楽しんでください。
今朝、まだミスターが元気な頃、ピザのレストランを紹介してくれないかと言われた。例によってグループLINEに助けを求めると、友人ガイドたちが素早く調べてくれた。この『ピッツェリア・ナギーノ』がそのうちの一つ。ツアーが早く終わったので、行ってみた。
ピザの釜
トマト、玉ねぎ、シーチキン、バジルのピザ。先週、病院帰りに食べたピザと同じくらい美味しかった。比べれば、先週のピザに軍配。
京阪電車で帰ったが、伏見稲荷で途中下車。買いたい物がある。ツアーの時は、千本鳥居を過ぎたところにある奥社でUターンするが、今日はもう少し先にある熊鷹社まで行ってみた。時間を測ってみたら奥社から9分だった。健脚のゲストなら行けそうだ。2021年の12月に、稲荷山の頂上まで登った。熊鷹社あたりから伏見稲荷は面白くなる。観光客だらけの鳥居パークからおどろおどろしいお塚に変わる。清少納言も頂上まで登ったそうだ。当時のお塚信仰は半端ではなかったと言われている。この写真の隣のお塚で、若い女性が人形をお供えして、写真を撮っていた。
買いたかった物とは、福助人形。伏見稲荷のお店で見つけて手に入れたいと思っていたが、ツアー中なので買えなかった。もう製造していないそうなので、欲しい方はお早めに！
