最初の目的地、金閣寺に着いた頃、雨は小降りになってきた。この写真を写したときは、止んでいた。
ここはどこでしょうか? 『陸舟(りくしゅう)の松』を見て、後ろを振り返ったら、こんな写真が撮れた。向こうに見える建物は何かと聞かれたがわからなかった。何度も金閣寺に来ているし、必ず船のような形をしている『陸舟の松』には寄っている。ところが振り返ったらこんな素敵な景色があるのに気づいていなかった。お兄さんは本業は小児科医だが、写真は展覧会に出すほどの腕前だった。ライカのカメラと照度計を使っておられた。主に、街の風景を写しておられるそうだ。街の雑踏を背景にしたお爺さんのモノクロ写真を見せていただいた。質問には、正直に「知らない」と答えた。「これまでこんな素敵な景色があるのに気が付かなかった。気づかせていただいてありがとう」と答えた。
次は嵐山へ。竹林、天龍寺では曇っていたが、雨は降らなかった。この写真は天龍寺から渡月橋まで歩く途中にある、羅漢さんの像。一般の人から寄贈されたもの。それぞれ表情が違っていて楽しい。写真好きなお兄さんは大喜び。あっ、梅の木の向こうには、青空がのぞいている。
嵐山を後にして、嵐電と地下鉄に乗り、三条の『がんこ』に行った。これは妹さんが注文されたすき焼き。すき焼きはフィリピンでも食べたことがあるが、食べ方が少し違うようだ。スープを飲むそうだ。こちら流の生卵につけて食べるやり方をお教えした。妹さん、このほかに天丼も注文された。完食はできなかったが、日本の食べ物が美味しいので、できるだけ多くの食べ物を食べたいそうだ。お兄さんも大きなお盆に乗ったお刺身御膳のほかに、串カツも注文された。お兄さんは完食!全部美味しい!と喜んでくれた。二人とも「とても、おいしい」という日本語を覚えた。
私はこれを注文。天丼だけでよかったが、単品はないと言われたので、お蕎麦付き。ゲストの世話をしている間に、お蕎麦はのびてしまった。ガイドの時は、麺類を注文するのはやめよう。
お腹いっぱいになったあとは、タクシーで伏見稲荷大社へ。参道でUFOキャッチャーならぬ、狐さんキャッチャーを楽しまれた。残念ならが狐さんは取れなかった。妹さんは動物が大好きで、伏見稲荷の狐のグッズを見るだけでもうれしそう。foxとは言わない。キツネ、ネコ、シバイヌ、アキタイヌ、などの日本語をご存知だった。家ではrescue cats(保護ネコ)を飼っておられるそうだ。その数、なんと20匹以上!旅行中はメイドさんが世話をされている。
伏見稲荷の狐さん。なんときれいなブルースカイ!
これはその後に行った清水寺の西門。青空アゲイン。
ところが、お寺を拝観しているうちに天気があやしくなってきた。
八坂の塔では、曇り空。
この後、祇園を歩いている頃には、雪が降り出した。傘がいるほどのひらひらとした牡丹雪だった。フィリピンでは雪が降ることがないので、今日の『雪体験』をとても喜ばれた。2020年に日本にくる予定だったが、コロナで2年半、待たされたそうだ。満を持しての日本旅行。楽しんでいただけてよかった。