第7話 「バミューダに響き渡る声」
「…おい!ララ!アル・レレン艦長!」
アストラーダが妹の心配をしていると、ベラーナも守里も固まる。
ただ守里は父親の乗るアルクスローナから目を離さなかった。
「親父さんが現れたな。ララさんは無事だ」
アル・レレン艦長が言うと別の場所からララ機が現れた。
「罠って言うわけか」
守里の父親の声だった。
「剣…アゼラは間違っていない」
守里の父親が話し出すが、ベラーナが遮る。
それを阻止するようにアル・レレン艦長がベラーナに告げた。
「親子の問題になる。守里君の考えを待とう」
アル・レレン艦長の言葉に、ベラーナ機とアストラーダ機はいつでも攻撃できる体制を取った。
少しの沈黙。
「…親父、マイールは間違っている。マーズの鉱石を返してくれ」
守里は冷静に言った。
守里諾は取り憑かれたように話し出す。
「マイールが利用するためにもう使っている。返しても良いがただでは渡せない」
守里諾の言葉にセイナが反応する。
カンナやトキノにも分かった。
「剣!利用しながら返すことはあり得ないから!」
守里はマイールが使っていないと判断した。
「親父!どこまで嘘が続く!」
守里が叫ぶと父親の諾は言った。
「私はエンジニアだ。お前を倒してから活用する方法を知っている」
守里諾の言葉を聞いてGビャクヤが刀を持ち直す。
「仕方ない、力づくでも!」
Gビャクヤの攻撃が始まると、アルクスローナの動きは早かった。
守里が押される。
同じ刀の攻撃なのにかわせないほどだった。
「1人で立ち向かうのは無駄だ」
守里諾が言うとGビャクヤが一瞬離れた。
アル・レレン艦長の指示が飛ぶ。
「マーズの鉱石は破壊できないはず!親父さんは持っていても攻撃できないことを知っている!」
ハッチが開き守里諾が現れた。
同時に声が響く。
「裏切らないよね、守里諾さん」
マイールの声が響く。
「変わったな…剣…この機体を動かしているのは私じゃない。ガリラと言う野心家だ」
守里諾が言うとアルクスローナが動き出し、剣は父親を受け取る。
そこに見えたのは思い出に残ったままの父親だった。
やっぱり利用されていた、と感じた時にマーズの鉱石と一緒に手の上に乗せる。
「最初に会った時、攻撃タイプじゃないと分かっていた。受け取ったならララ機に渡せ!落ちたのはダミーの機体だ!」
アル・レレン艦長が言うと、作戦が当たっていたことをみんなが知る。
父親を受け取ると、思う存分攻撃できると誰もが思った。
「油断するな!ガリラは強いぞ!」
守里諾が叫ぶと、ガリラが告げた。
「マイールに会わせるもんか!」
守里がララ機に預けている間、ベラーナ機とアストラーダ機が攻撃をする。
瞬時に動いてなかなか当たらない。
「こいつ!」
Gビャクヤが戻ろうとすると、アル・レレン艦長が守里に言った。
「親父さんは洗脳されているかもしれない。ララ機がシークル艦に戻るまで援護しろ!」
その時だった。
遠距離から守里に向かって攻撃があった。
ギリギリでかわす。
「まだ何かいるのか!!」
守里が叫ぶと、目の前にガリラ。
動きが早い。
ベラーナ機から離れた時、アストラーダ機は早くガリラに近距離攻撃をする。
「シークル艦から、守里諾氏を受け取った。持っていたマーズの鉱石が本物か調べる。Gビャクヤ戦線に戻れ!」
アストラーダとガリラが戦っていた。
ガリラの情報はない。
守里はオープン無線を使わず、アル・レレン艦長に告げたことがあった。
頷くアル・レレン艦長は指示を出した。
守里はある行動を試そうと相談したのだった。
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