第33話 「アストラーダ撤退」
「あいつらバカなのか?」
ベラーナの言葉に守里は位置を確認する。
もう少しそこにいたら、そう感じていた。
ベラーナがまた話し出す。
「ゴウラム!かかってこい!」
黙っていたのはゲンナ号のカンナとララ、ロロナだった。
アル・レレン艦長は頭が良い、守里には作戦の意図が読めた気がした。
「行くぞ!ゴウラム!」
守里はベラーナの言葉に待ったをかける。
ベラーナの位置を確認するよう無線で合図した。
勢いが良かったベラーナが止まった。
「なるほどな…あ、たんま、ゴウラム!そこにいろ!」
バカだ、かかってこい、と勢いが良かったベラーナが左側にいた守里に近付いて並ぶ。
ゴウラムの指揮官らしき男が躊躇した。
アストラーダが叫ぶ。
「背後を確認しろ!」
守里もベラーナもゲンナ号から距離を離れすぎず、近づきすぎない程度にいる。
「背後だと?」
守里とベラーナが左右に散った。
アメリカ空軍がミサイルを放つ。
5機いた空軍の3機から発射されて、ゴウラム3機が墜落した。
「行くぞ!ベラーナ!」
守里の言葉でアル・レレン艦長は空軍に去るように指示した。
守里はGV(ジーヴィー)で、ベラーナはベラリノ攻撃で対応する。
ゴウラムが混乱している隙にたたみこむ。
「惑わされるな!」
ゴウラムの指揮官が命令した時には、自身も残像で分からなくなっていた。
アストラーダがイラついているように言った。
「惑わされるな!ちゃんと見るんだ!」
GV(ジーヴィー)と、ベラリノ攻撃でほとんどのゴウラムが落ちた。
「アストラーダ様…!」
指揮官までGV(ジーヴィー)で惑わされ、ベラリノ攻撃でもくらい墜落した。
アメリカ兵は既に空母と基地に帰っている。
奇襲は反対にアストラーダの撤退に終わった。
「ゲンナ号!みんな無事か!」
守里の言葉にロロナが答える。
「カンナとララが震えてるけど元気〜」
ララが強がって答えた。
「ちょっと震えただけじゃん!大丈夫よ!カンナ姉も!」
アル・レレン艦長から声がした。
「よく耐えたね。さすがだよ」
その言葉、滅多に褒めない艦長にララとカンナは照れていた。
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