ねここねこの家

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~ 9話 「エネルギー源」

9話 エネルギー源



ゲンナ号に着くなり、まず何から始めようと思っていると、カンナとララが腕組みをして待っていた。


ギクッとする守里でしたが、そこへトキノやセイナも照れながら加わり待っていた。


それはというと…

カンナが「まず、守ってほしい決まりごとがあるの!」


と始まったのですが、セイナは「えへ、何だか儀式みたいだね」

と照れながら

カンナは

「その1、お風呂は最後に入ることね、まあ男性は最後なのは分かるわよねぇ」

と言い、守里は照れたように「分かりました!」


その後…

「その2、パパが用意してくれた部屋なんだけど、大音量で音を立てないこと」

「その3、トイレは女性陣が先ね!」

「その4、勝手に誰かの部屋にはいるなんてことしたら、即警察だわ」

「その5、それから、掃除は当番制!守らなかったり、遅刻はしないこと!」

「その6、食事の時間はみんなが揃ってからね、遅れたり、先に食べたら叩くわ」

ララも、ずっとうんうん、と頷いていて、守里は「分かりました!」とまた言った。


トキノがため息混じりに「そのくらいにしてあげたら?彼も分かっているでしょう」


すると守里は積極的に、手を挙げて「トキノさんはトキノさん、カンナさんはカンナさん、ララはララさん、セイナは…」

とセイナの顔を見て、既に呼んでいるので「…セイナかな?」

「リリアンさんはお母さん、麻生さんはお父さんってどうですか?」


カンナとララは「何だかセイナだけ親しみ込めてる見たいに聞こえるけど…」

「まあ、呼び名なんてそのうち変わるもんよ、最初はそれでいいわ」

とカンナは言うとララは「待ってよ!パパとママはあなたの親じゃないわ」

と言うと、トキノは家族がいない守里のことを察して「簡単でいいんじゃない?守里君は、守里君でいいかしら?」


「それでいいです!」

すると、ララも事情を察しているから「まあ、パパたちのことはパパってわけじゃないからいいわよ」と、決まりごとの儀式みたいなのは一件落着した。


カンナは「まあ…あとはおいおいね、とにかく…」


「いらっしゃい、守里君!」

とトキノとカンナ、セイナは迎えてくれた。

ララはというと「ま、とにかくそういうことで」とまとめてしまった。


カンナは思い出したかのように「そうだ!守里君、荷物運ぶの手伝うわ!」

すると、守里は照れたように頭を掻き「これだけなんで、あとないんです…」

カンナは驚いて「工具だらけじゃない!まあ、よくそれで生活してたわね…」

と呆れていたがセイナは、内心、剣らしいと思ってクスクスと笑っていた。


トキノは「しばらくは、守里君のお父さんが同じ部屋ね」

守里は「手伝ってくれるんですか?ありがたい!」


セイナは「ゲンナ号を増築するから、パパが手伝ってくれるって!でも…」

「いびきには注意してね、へへ」と言うので、覚悟を決めないといけないのかと思った。

あくまでいびきに対してで…。


そう考えると、守里は1人だったので気になって「もしかしたら、俺のいびきの方が上回っていたらどうしよう…聞いたことないや」

と言うと、それもそうかとみんなで笑ってしまった。


トキノは続けて「明日から本格的に大改造に移行ね、今日は休んだらどう?」


ところ守里が、麻生に話があると言い守里は自分の簡単な荷物の整理だけ済ませたら、麻生と話すことにした。


麻生は、1度外に出ていたが、戻ってきて守里の部屋のドアのところによりかかった。

「父ちゃんに何の用事かな?」

と麻生が言うので半笑いで守里はいましたが、真剣な顔になって「Gビャクヤ観るのは明日でいいんですけど、確認したいことがあって…」

と続けて「女の子の気持ちって分からないんで…」

麻生は「大丈夫さ、それと他にもあるんじゃろ?」

頭を掻きながら、守里は

「セイナに聞いてもいいんですけど、お父さんも詳しいかなって」

「ゲンナ号の動力はなんなんですかね?」


麻生はポンと手を叩いて、

「アササノーゾって言う、無限に力を出せるのを使ってるんだよ」

麻生は真面目な顔で「まあ、日本にはない、簡単に言うと、無限のエンジンみたいなもんだ」

守里は食い入るように「Gビャクヤにも転用できないんですかね?」


ちょっと考えてから「ああ、できるっていえばできるさ」

「あくまでエンジニアとしての意見だが、ゲンナ号にも使われているんだが…」

「ロロナがエネルギーの元になっているんだが、それがアササノーゾに注入されて…」

と守里はメモを取りながら、「それが、Gビャクヤのエネルギーになるんじゃ」

頭をくしゃくしゃさせながら守里は「俺、学ないからチンプンカンプンで…」


麻生は「まあ簡単に言うと、ゲンナ号のエネルギーを、Gビャクヤに転送させるってことじゃ」

分かったのか分からないのようだった守里は、「要するにゲンナ号のエネルギーを借りるみたいなわけですね」


麻生はポンと手を叩き、汗をかきながら「そうそう、簡単に言えばそう言うことになるわけだわな」

と言いつつ「その名前がアササノーゾと言うだけのことなんだ」


「ただね、一時的に、なんだよ」と麻生は言い、守里は「というと?」

「ゲンナマーズは無限の力は無理、マーズの鉱石がないと早くは動けない」

考えていた守里は気が付いたように「浮いているだけってことか!」


「エンド・カンパニーも使っているんだよ」と話す麻生。

「Gビャクヤで戦うならマーズの鉱石がないと意味がない」と麻生は続けた。


「ロロナを強化させんとなぁ」

とも言い「難しい説明で悪かったかな?」

すると、守里は嬉しそうに「いいえ!勉強になります!ありがとうございます!」


麻生は、上を見て考えてから「明日、そのGビャクヤを是非見せてほしいんだ」

守里は嬉しそうに「もちろんです!っていうかむしろこっちがお願いしたいくらいなんで!」

じゃあ早速、セイナと麻生で日が明けたら見に行きいよいよ改造の段階になった。


それを考えて想像するだけで、何故か守里は麻生に抱きついてしまった。

そして「ありがとうございます!お父さん!」と言い、麻生は苦しい表情をして顔が引きつった。


するとドアがノックされカンナが現れた。

麻生と守里の姿を見てゲッという表情をしますが、「これ、急遽作ったんだけど「お風呂いいですよ」の合図のカードね」

「明日には掃除当番表を作るから」

と鼻歌交じりに部屋へと戻っていった。


麻生に「こき使われないように気を付けないとダメだぞ」

と言われて守里は苦笑いをした。


「あの~まだ聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

麻生は不思議そうに「何かな?」すると守里は「エネルギーチャージの時間はどのくらいなんですか?」

「大きさを見てみないと何とも言えんが…ちょっと待っておくれ」

と、麻生はセイナに設計図を借りに行ってから、「大きさにもよるからだけど、このゲンナ号に積めるくらいで考えて、この設計図だと…」

と計算して「おそらくは最低2時間は必要かもしれんな」


麻生は悩んでから「現物を見てみてからじゃないとはっきりは分からないが、2時間以下はないだろうな」

「おおよそだが2時間から3時間くらいは必要だと思うなぁ」

守里は不思議そうに「分解しても、最初だけなんですよね?」

麻生は「まあ、そういうことになるな、ゲンナ号は無限だからだが」


「ありがとうございます!俺、明日楽しみにしています!ちょっと照れるけど…」

と頭を掻きながら「それと…俺、自分のいびきって知らないからうるさかったらすみません!」

麻生は任せろと言うような感じで「勝てるかな?」と言った。


夜中、麻生は目を覚まして思った…

「こりゃ、負けだ…」

そのくらい守里のいびきは強烈なものがあった。

それと同時に、息子を見るよな顔にもなった。



優しく頼もしい主人とねここねこ。猫ちゃんず(しまちゃん♀おおちゃん♂さきちゃん♀)と生活中。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「小説」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事