ねここねこの家

Canaries 〜心の囀り〜 13話 「相談役」

13話 「相談役」

 

日記を書く手が止まった。

 

【リノは相変わらずの忙しさで、でも仕事は順調かな。てかまずまずかも…】

 

頭が追いつかない。

 

「セセリナ…」

 

私がこんなに優柔不断だからだ。

だからセセリナがアイザックを好きになった。

でもカルロはセセリナを止めたい。

 

私を守るってみんなが言うのに、私は何をしているんだろう…

 

そのままを日記に書くことにして、日記は続く。

 

【別に世界がどうなるかって話じゃないんだけど、消えて欲しくないから】

【アイザックが好きだから…】

 

イラっときて日記をくしゃくしゃにしようとした時、目の前に誰かがいた。

 

「ふーん、それで?アイザックが大好きだから、他はどうでもいいんだよ、とでも?」

 

ラトだった。

 

「な、こんなことになってごちゃごちゃなの!」

 

さすがにサラが反論する。

 

「別であり、心の世界ってのが現れ、自分がかき乱している。現実では仕事が決まった」

 

ラトが言いながら笑った。

 

「あ、あなたは突然現れるは、こっちは次々で混乱なの!」

 

サラが言うと、ラトはそのままを書けば?と話す。

 

不思議といつもまとまらない日記がスラスラ書ける。

 

「で?どうしたいの?」

 

ラトの言葉にサラは不思議そうな目で見て告げた。

 

「そこなの!問題は!でも分かった!相談役になってくれる?」

 

驚いた顔のラトだったが、少し考えて答えた。

 

「答えはサラが決めてくれ、私はあくまで提案するだけだよ。それでいいかい?」

 

サラは頷きながら、まずはどうしたらいいか考えて伝えた。

 

「仕事なんだけど、目的は昇進。諦めないわ!次にこの世界。ザメフィスを倒す!」

 

ラトは納得しつつ、サラに一言だけ告げた。

 

「あのさ、ザメフィスは倒せない。あいつはサラの心の中の悪魔だから」

 

そのままラトは姿を消した。

 

サラは思った。

 

自分なんだ、私がしっかりしていれば…多分、いや必ずザメフィスは消える。


優しく頼もしい主人とねここねこ。猫ちゃんず(しまちゃん♀おおちゃん♂さきちゃん♀)と生活中。

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